2005年12月31日

[今年を振り返って]読書

たまにここが読書系サイトだってことを自分でも忘れてしまうのですが、一応読書系サイトのつもりなのです。決して競馬予想サイトでも、競争馬おっかけサイトでもないのですよ。で、やっぱり読書系サイトの年末と言えば、今年読んだ本からのおすすめでしょう。実は例年やってるんですが、このサイトでは初めてなので、ちょっと前書きをつけてみました。

今年は読んだ本少ないですね~。なんか前にサイトやってた頃は追われるように読んでたのですが、読めるときに読みたいだけ読もうと思ったら数が減ってしまいました。感想書いたの88冊。「読めるとき」に読んでるのですが、「読みたい本」はまだまだあるので、ジレンマです。

では、今年のおすすめ本。

サウス・バウンド / 奥田英朗著
乗り過ごしの危険があるほど面白かった。「元活動家」の父と、無茶苦茶な父に振り回される少年との物語。少年の成長物語は本当にいろいろあって、どれも面白いのですが、非常識な父と常識的な僕との対比がなんともいえず、笑えました。


あの日にドライブ / 荻原浩著
いっぽうこちらは成長しきったおじさんが、過去を振り返る物語。今までに選んだ道は本当に正しかったのか。もう一度あのころに戻ってやり直すことはできないのか、そんなことを考えたタクシー運転手が、過去のあの日にドライブしてみる話。荻原浩は、ここ数年毎回マイベストに入ってくるお気に入りの作家です。

魂萌え! / 桐野夏生著
さらに歳をとって、60歳を前にし、夫を亡くした女性が、遺産相続、夫の愛人、子供との確執、などなど様々な嵐を体験する作品。桐野らしい作品でありながら、どこか優しさを感じさせる小説でした。『OUT』みたいなのも嫌いじゃないですが、こういう作品も良いですね。そう言えば、どこかこの前見た『阿修羅のごとく』に似ているかも。


家族芝居 / 佐川光晴著
八方園というグループホームに居候することになった僕の視点から語られる、ホームのおばあさんたち、そしてかつて学生劇団のスターであり、ホームの運営をしている義男さんとのドタバタ劇。ありがちなストーリーながらも、元気になれる、感動できる、といった要素満載のオススメ本です。


そしてちょっと毛色の違う作品2作。
恐怖の存在 / マイクル・クライトン著
今年最大の問題作といえる一作。トラックバックしてくれた方もいらっしゃいましたが、科学者なんかも巻き込んで作品そのものが議論になっているようですね。

ホミニッド / ロバート・J.ソウヤー著
「ホモサピエンスが絶滅し、ネアンデルタールが生き残った」パラレルワールドと、この地球を繋ぐトンネルが出来たことから始まる3部作第一弾。ソウヤーの奇抜な設定はエンターテイメントとして読む限りは本当に面白いです。

あれ、『容疑者Xの献身』は?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、まあみんなが良いって行ってるベストセラーをあえて各必要も無いかなと思って。もちろん面白かったですよ。

また、小説以外では、現代の二極構造と報道手法の問題を鋭く取り上げた金子勝, アンドリュー・デウィット著『メディア危機』、ゆとり教育問題で最近議論が激しい学力問題について、わかりやすくまとめた山内乾史, 原清治著『学力論争とはなんだったのか』辺りは時期的にも面白く読めました。いずれもおすすめです。

『本格ミステリ・ベスト10』なんかを見ると、もう自分が好き好んで読む本が少なくとも「本格ミステリ」じゃなくなってきちゃったな~と思うところです。それに、出版の流れもミステリ一色だった10年前くらいと比べると、一般的な「文芸」が盛り返してきた感じもします。かつてこのミスで首位を取った桐野夏生とか、今書いてるのはどう考えてもミステリじゃないですしね。そう思うのも、歳取ったせいかもしれないとは思うんですが、逆に何かを知りたい欲求は増えていて、図書館に入ってくる本やウィークリー出版情報をチェックしては、「次読む本リスト」がたまっている状態です。

来年も面白い本が読めますように。来年は少なくとも100冊は読もう(弱気なハードル設定)。。。

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