2006年3月21日

現代物故者事典

現代物故者事典 (2003~2005)
著者:日外アソシエーツ株式会社
発売日:2006/03
価格: ¥ 18,900
ISBN: 4816919694

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普段おめにかかることは滅多にないけれども、図書館なら普通持っている資料のひとつ、『現代物故者事典』の新版が見計らい(出入りの書店が、図書館に買わないかと置いていく見本のこと。買わなければ返せば良いし、買うのなら代金を支払う)でやってきました。文字通り、ここ2年の間に亡くなった著名人の死亡日、死因、略歴などを、主に訃報などを情報源にして50音順に並べた事典です。1980年代以降に亡くなっていることが確実な場合は、残念ながら全体の索引のないこのシリーズよりも、私なら新聞データベースを先に検索してしまいますが、他の人名事典よりも新しく、かつ収録範囲が広いので重宝はします。今使って便利、というよりも、図書館で長期に渡って保存し、著作権の消滅などを確認したり、人物の生没年、特に没年情報を得るのに役に立つ類の資料でしょう。

中身はどこからどう見ても単なる略歴事典なのですが、いくつか見ていると、ここに案外ドラマが隠れていることに気づきました。訃報が元なので、享年も書かれているのですが、90歳、100歳を超える長寿の人も多く、日本はやっぱり長寿国だよなあ、死因が「老衰」だよ、と思う記事の隣に、30代、40代の不慮の死が並んでいます。それは脳挫傷や交通事故であったり、心不全なんていうのもあります。当然掲載のハードルを超えているレベルの著名人ですから、略歴は十分華やかで、無念さが伝わってくるようです。50代60代での死はやはり癌などの病気が多い。また働き盛りの40代の自殺や、明らかに事件と思われる刺殺なんていうのもあります。顛末が書かれていない転落、墜落というのは一体なんなんだろう、という怖さもあります。そんな様々な死因、享年が何の重み付けもなく、ただ50音で並べられているのを見ると、著名の度合いや年齢に関わらず、死というのは本当に誰にでも平等に訪れるものなんだなーと改めて思ったのでした。

作家が自分の訃報記事を書くというアンソロジー風の作品がありましたが、やっぱり死というのはそんなにカッコいいものじゃないですね。突然かもしれないし、待ちくたびれちゃうくらい先かもしれないし、まあそれくらいあいまいなもので、普段は気にしない(気にならない)からこそ、生きていけるのかもしれないですけど。

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