図書館員の矜持

衆議院、参議院の議席表が載っている資料(レファレンス協同データベース)

先日紹介した 千野信浩著『図書館を使い倒す!』で「ありそうでない『国会議席案内図』を入手する」という項目がありましたが、これ、意外と波紋を呼んでたんですよね。当然こんなの見たら、レファレンスのヘビーユーザーの方、図書館にやってくるのです。「こんな風に書いてあったけど、本当に入手できないの?」と。

レファレンス協同データベースにどこかの館が未解決事例として参加館公開し、「うちもそんな質問ありました」とか、調査過程などのコメントがついた結果、最終的に国会図書館が事例として一般公開したのが上のもの。

お~すっきり。未解決事例が流れたときも「これは国会(図書館)が答えるべき質問でしょ」って我々の間でも言ってましたし、レファレンス協同データベース事業としても、こうしてちゃんと答えが出たことは意義深いものではないかと思います。資料も人員も足りない小さい図書館でも、こうしたシステムさえあれば、簡単に答えられる可能性を持ってますし、やっかいな事例の場合に図書館員同士でその事例を共有すれば、答えを持っている人もいるかもしれません。特に今回のような似たような問い合わせが多い場合など、二度手間も省けます。

衆参の公報は古いものはマイクロフィルムで持っている大学も多いですが、新規のものはやっぱり国会図書館。県立レベルでもあまり持っていないようです。参議院議員の議席番号は衆参両院の会議録(官報号外)に掲載されており、こちらはネットの議事録システムでも見られるし、比較的どこでも置いてあるものなので、あとは衆参の(空の)議席番号表だけネットで公開すればいいのに・・・。でも、これを機に公開されたら『図書館を使い倒す!』の功績は大きいかもしれないですね。

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