築地市場で時差ぼけ

明日から築地市場はお盆休みらしいのですが(お魚屋さんも休みかなぁ・・・)、その前日の今日は日曜日だけれども臨時開市日ということで、朝ご飯食べに行ってみました。まだ7時だというのにお昼休みのビジネス街かという賑わい。丸い筒型のエンジンの後ろに台車をくっつけた車が、トラックの間を縫うようにして大量に行き交っています。うぉーなんか小学校の社会科の時間にこういうのビデオで見たなーという雰囲気。

一般の人は中枢には入っていけないらしいのですが、正門はいってすぐにある小売業の人々が買い物をする辺りはOKだそうなのです。朝から丼食べてみました(笑)。旬の穴子(脂が多めのこってりが好きな方は冬のほうが良いらしい)です。ふわふわでとてもおいしかったです。そしてあちこちの店を邪魔にならないように覗いてみたのですが、面白いですねー。秤とかレジスターとか売ってますよ。本屋さんもありましたが、料理本中心でした。もちろん競馬新聞も売ってました(まあああいうところなら必須か。日曜は開いてないと思うので、普段は土曜日だけかな)。調味料もコーヒーもありましたが、何しろ単位が1キロとか。確かに安いのですがキロ単位じゃ使い切れない・・・。感動したのは、削り節の香り。うーん、このままこの削り節を追いかけて、そのお店で食べたい。。。

面白かったのが、お店に英語の案内板を下げている店が多かったこと(私の入った高はしには、No English Menuと書かれていた)。実際外国人の姿が半分を占めるといった感じでした。秋葉原よりも多かったかも。もしかして海外のガイドブックには「安くて良いものが手に入る」とか紹介されてたりするのかしら。なんか間違ってるけど。

後で東京都中央卸売市場のページを見て改めて思ったことがあるのです。水産物の場合、生産者からまず卸売り市場(築地市場など)にいる「卸売り業者」が受け取り、それをセリで「仲卸業者」(要資格)が買い取り、彼らが小売りや料理屋が買いやすいような単位に小分けにして(それでもキロ単位など)、買出し人(魚屋や寿司屋などの小売業者)が買うという仕組みなんだだそうです。社会科の教科書でこの流通の仕組みの図を見た記憶がありますが、そのときは全く興味がなかったので疑問にも思わなかったのですけれども、この「仲卸」の意味ってどのくらいあるんでしょうね・・・。卸をすべて無視して、漁船から直接購入すれば、安定供給は難しいかもしれませんが、ずっと安くなるっていうのも頷けます。そもそもわざわざ築地に持ってくる必要さえないのですから。実際青果物の場合は、最近卸売市場を通さないものも増えてるらしいですね。(特集 点検 卸売市場の現状 (河北新報))。確かに市場取引なら、大手が良いものをすべて持っていっちゃうとか、小さい店は生産者にやたらと高い値段をつけられるという不公平が無くなる可能性は高いですが、消費者がだからといって、一番安くて良いものを買っている小売店までわざわざ足を運ぶかというとそうでもないわけで。もうすこし「市場」の規模は小さくして、直接取引の仕組みを取り入れても良いんじゃないかなー、と思った私だったのでした。

元気な市場を出たときには、その場の雰囲気でもうお昼過ぎくらいと錯覚してたのですが。まだ9時前でしたよ。当然周りのお店なんかも全く開いて無く。本屋に寄ろうと思っても、開店時間までまだ1時間以上もある時間帯。六本木で乗り換えたら、「これからかえりまーす」って感じの人々がたくさんいました。築地って実は半日くらい時差があるかも?

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