2008年2月17日

新世界より / 貴志祐介著

新世界より

新世界より 上
著者: 貴志 祐介
出版者: 講談社
発売日: 2008-01-24



日本列島には9つの町しか存在しない。それぞれに少数の人間たちが住んでいるが、人間たちは呪力を持っている。こどもたちは呪力が目覚めるまで、様々な制約を与えられているが、その一つが八丁標の外に出てはいけないというもの。町は非常に平和ではあったが、早季たちは大人たちが何かを隠していると心のどこかで思っていた。呪力が目覚めたばかりの若いこどもたちだけで町の外に行く訓練で、早季たちは妙なイキモノを発見する。そのイキモノが語った物語は、早季たちが知らない先史時代の歴史で・・・。

一部の人間が、イメージしたことを具現するという力を持つようになり、様々な問題から一時は絶滅の危機に陥った人間たちのその後の物語。世の中の歴史を全く教えられず、人間の恐ろしい部分を隠されたまま育てられるこどもたちが、実は世界は思ったほど平和ではなかったと知るところから始まるファンタジーです。こどもたちの成長物語として取るのでも良いのですが、現在の世の中はどうやって出来たのかということが謎の核になったミステリと言ったほうが良いかなあ。そう言えばこの人ってファンタジーっぽい作品を書く著者でもあったよね、と今更ながら思いました。全くそんなつもりで読み始めなかったので、呪力とか、バケネズミとか、そんな話が突然始まってかなり途惑いました。それが消化できないとやや厳しいかも。そして長い(笑)。久々にながーい小説を読んだという感じです。というわけで、読者を選ぶ作品とも言えるかもしれません。

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