2008年2月27日

マンガ雑誌まで売れなくなった理由

マガジンとサンデーが新誌発行 創刊50年に向け協力(共同通信)

NHKをつけたら突然「マガジン」と「サンデー」の表紙が映ってびっくりしたのですが、それがこのニュースでした。私は全く知らなかったのですが、雑誌はいわゆる情報誌だけじゃなくて、マンガ雑誌もピーク時の半分くらいの発行部数だそうですね。統計の取り方が変わった可能性もありますが(威勢が良かった頃も、発行部数は単に「公称」で、実際に売れてたかどうか不明だし)、出版でも大手の小学館と講談社が、出版の中でも花形だっただろうマンガ雑誌の分野で手を組まなくてはならないというのは、かなり危機的な状況にあるということなのかもしれません。

情報誌が売れなくなった理由は、結構はっきりしてると思うのです。なんとかウォーカーとか、あえて雑誌を買ったりしなくても、ネットで十分情報が得られるし、観光協会でも最近サイトでの情報流通に力を入れているところもあります。でも、マンガはまだまだネットじゃ見られないものが多いですよね。4コマ漫画くらいなら、著作権法違反を承知でネットにアップしてるやつとかあるかもしれませんが、そういうグレーなものであっても、デジタル化にスキャナが必要な紙媒体よりも、最初からデジタルで複製が可能な映像のほうがよっぽどネットで見られるような気がします。

いくつか当てはまりそうな仮説を考えてみました。

仮説1 コンテンツがつまらなくなった。

そう言えば、マンガ雑誌全盛期の頃も、「毎週読もうと思うマンガが3つないと、あえて雑誌そのものを買ったりしない」という話を社会学の授業で聞いた気がします。恐らく小学館や講談社も、雑誌を買う動機となるようなキラーコンテンツが載せられていないと思っているのかもしれません。だから双方で人気のコンテンツから、特に人気のある回を、切り出して別のパッケージにして売り出す。ちょっと前に流行ったCDのオムニバスベスト盤みたいな(今もあるんでしょうか)感じでしょうか。マンガ雑誌という媒体を考えると「へー面白いね」と思いますが、こうして別の媒体を引き合いに出すと、昔からよくあった、古くさい考え方です。

ただ、本当にそうなの?という気もしなくもありません。単につまらないが理由で、300万、500万と言われていた漫画雑誌の発行部数が100万を切っちゃうような数になる?

仮説2 別の媒体に読者の時間を奪われている

いくら21世紀になっても、人間の時間は1日24時間で変わりはありません。そう言われてみると、マンガ雑誌を読んでる人をよく見るのは、電車の中でした。私が高校生くらいの頃、「今は大人でさえもが電車でマンガ雑誌を読んでいる、嘆かわしい」みたいな論調があった記憶があります。電車の中で読み終わるから、読み終わった雑誌は網棚に放置。そんな「網棚ライブラリー」はお金のない学生には、重宝されたものでした。例のオウム事件があってから、網棚に何かを放置するのは御法度になり、気づくと電車に放置するという行為そのものも見なくなった気がしますが、それ以上に今電車の中で周りを見回すと、マンガ雑誌読んでる人って減ったような気がしませんか?その代わりに人々の手にあるのは携帯電話。携帯が、マンガ雑誌を読む時間を奪っている可能性があります。これは生活時間調査統計を見ると、確認できそうですね。

仮説3 雑誌を買う場所が無くなった

電車の中で雑誌を読むの続きなんですが、そういう電車の中で読む雑誌ってどこで買ってたかというと、駅のキオスクだったような気がするのです。駅のホームで雑誌を買って電車に乗り、読み終わって網棚に寄付。あるいは学校まで持って行ってみんなで回し読み。私の学校は電車通学している人間が多かったので、そういうサイクルが自然と出来ていたような気がします。

ところが、そのキオスクも首都圏では3分の1が休業(ITMedia)してるそうです。ピーク時の半分以下になっているとか。記事ではその理由として第一は人材不足をあげていますが、「雑誌・新聞などの主力商品が売れなくなった」というのも理由だそうで、そうすると「にわとりが先か卵が先か」みたいですが。

駅売店なら買うけど、あえて本屋に行って週刊のマンガ雑誌を買うかというと「うーん、微妙」という感じがしませんか?偏見かなあ。その本屋さえ、「近所の本屋」はネットの影響で次々と潰れています。我が家の近所の書店も、1店は数年前、もう1店もつい最近閉店してしまいました。確かに引っ越してきて5年、品揃えが私の趣味と合わず、ほとんど使ったことがありませんでしたが。そうすると、その個人書店の対抗馬であるAmazonやbk1が窓口になるのですが、ますます雑誌を買うという雰囲気ではないですよね。そもそも週刊誌はAmazonでは扱いがなかったはず。

いくつか考えられることを挙げてみましたが、まあ誰でも思いつきそうなものですよね。ただ、その打開策として月2回ほど共同雑誌を刊行するというのがいまいち理解できません。今までの「雑誌が読まれる時間」を考えたら、電車の中の時間を狙う必要があり、そうすると、まず電車の中で使われてる媒体を対象にする必要があるわけです。それならiTunesでデジタル版の「マンガPodcast」を刊行するとか(iTunesでも「本」はまだないか)、ケータイへ配信を考えるとか(こんな企画考えるならね)、もう少し別の方向性があるんじゃないかなあと思うんですよね。なんで雑誌という媒体に拘ったんでしょうね。CD以上にもう終わってる媒体だと思いますが>紙媒体の雑誌。

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