2008年5月13日

シンプルイズベスト

最近、いろんなきっかけがあって(いくつかあったんですが、それを書き出すと長いので割愛)、昔の電話機いいなあと思ってました。

電話機の販売が自由化される前は、電電公社が電話機を貸し出していました。私が子どもの頃は、我が家にも当然そういう電話機があったわけですが、最初黒電話として普及したそれは、徐々に進化を遂げて、トーン回線用のプッシュホンへと変化していきます。今もNTTは電話機を売っていますが(レンタルの新規申し込みは終了したらしい)、その最後のレンタル機である「プッシュホン(601P)」は、全10色。私はクリーム色とか、くすんだ抹茶色とかしか知らなかったのですが、ビビッドな赤とか、青とか、いろんな色があったようなのです。で、あちこちで探してるときに見つけたのが、これ。



超安かったので、買っちゃいましたよ思わず。

全く無駄のない曲線的なフォルムに、ボタンが10個+「*」と「♯」の2つで12個の真四角なボタンが中央に整然と並ぶ様は、工業デザインの粋を集めたと言っても過言ではありません。呼び出し音も、鈴が転がるような綺麗な音がします。全体としてもその完成度は非常に高く、「360度回って今新しい」と思えるような良さがあります。そして、この電話機、電気が要りません。コンセントが無いのです。モジュラージャックを差し込むだけで使えます。よく、災害時の緊急連絡用に、黒電話が並んでいる様子がテレビでも映されますが、NTTの回線さえ動いていれば、いつでもどこでも使えるために、今も災害時用に取っておかれているそうです。さらに、構造が非常に簡単なため、壊れにくいという利点もあります。まあ、今は安い電話機買っても、そんなに壊れるなんて聞いたことありませんけどね。ただし留守電はもちろん、リダイヤルだの、スピーカーホンだのといった機能は一切ついていません。

1984年製。あの頃は、電話線を使ってメールが送れるとか、こんなブログを書くとか、あり得ない時代でした。ちなみに私がこのブログを書いているMacの初代が発売されたのも、1984年でした。遠い昔です。そんな、電話が電話として働いていた時代の電話機が、今、我が家のBフレッツ回線のスプリッタに接続しても、同じように動きます。きっと今のMacOS Xを初代マッキントッシュに入れても動かないでしょうけれども、電話は24年経った今も普通に使えるのです。当時から既に枯れた製品だったこともありますが、それ以上に製品自体のシンプルだからとか、一社(公社だけど)独占だったことから規格の標準化が行われていたこととかが良かったのではと思います。

携帯だけじゃなくて、何でもとにかくゴテゴテと機能を付けるのが今の製品ですが、本当に全部の機能使ってる?と言いたいです。ハードディスクレコーダーとか、ものすごいたくさんのボタンがあるリモコンがついてますけど、半分も使ってないような気も。とにかく最低限の仕事を長くこなせるという信頼性こそ、これからの製品に必要なのではと思う私でした。

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