2008年7月13日

[exhibition]対決 巨匠たちの日本美術

雑誌『国華』創刊120周年記念の展覧会が東京国立博物館平成館で開かれてるので行ってきました。事前には全く情報を得てなかったのですが、東博のメルマガで開催のアナウンスがあって、意外と(失礼)面白そうだったのと、ちょうど平常展で見たい作品もあったので、予定に入れていたのです。

古代から現代まで、日本の巨匠を言われる人々を、師弟対決や、同じ画風対決など対立形式で展示し、同じ技法でも全く違うイメージを与える巨匠たちの作品を並べて比較するという、国立博物館にしては世俗的で斬新な展示方式が目玉。雪舟や長谷川等伯作の国宝や、光悦、写楽から横山大観まで、それ一人だけで十分展覧会が開けるような巨匠の代表作を一度に見られるというのはなかなか無い機会なのではないでしょうか。いずれも教科書に絶対出てくるような有名人なので、夏休み期間にあえて開いて、子どもたちの学習材料にということもあるのかもしれません。古代の仏像とはまた違う迫力で私も好きな円空もあったので、「うぉーこれは行かなくては」と思っていたのでした。

それほど大々的な展覧会ではなかったせいか、それほど混雑はしていませんでしたが、やはり日本美術の目玉だけを集めてきた展覧会で、内容はこれでもか、というくらい目玉作品ばかり。ちょっと疲れました。その人の作品を初期から最後までじっくり解説する方式ではなく、ザ・ベストを並べている展覧会なので、逆にそのすごさを通り越して、日本美術の流れという形で見られたかなとも思います。改めて思うのは、どれもこれも今は日本美術の宝と言われるような作品だけれども、これって結局「日本の流行の歴史」みたいなもんだよなあということ。特に絵は、屏風にしたり、ふすまにしたりしているもので、いわゆる家具の趣味の変遷を見ているようなものですよね。もちろん途中にある楽焼・京焼なんかも、小道具として使うものですから、生活の一部とも言えます。解説にも永徳は売れっ子過ぎて、最後のほうは緻密な絵を描くことができなくなっていた、なんてくだりがありましたが、当時はこういう金ぴか襖が、上流階級の趣味として流行してたってことだよなあと思ったのです。500年後、同じように現代を見た未来の人たちは、今の人たちの趣味をどう思うのでしょうね。

楽焼は長治郎がアクの強い光悦よりいいなあとか、でも円空と木喰なら、素朴で荒々しい雰囲気の円空がいいなあとか、運慶快慶はどっちも好きかもとか、自分の感覚で比較していくと面白いと思います。中でも目を引いたのが、長沢芦雪の『虎図襖』(裏の猫も見てみたい!)と、「狂気の一歩手前」と解説されてた曽我蕭白の『群仙図屏風』(確かにあの色遣いはすごい)。でも自分の家に襖を描いてもらうなら、長谷川等伯かな〜(贅沢)。

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