2009年7月11日

[exhibition]戦争画の相貌

最終日だった「戦争画の相貌」展に行ってきました。花岡萬舟という人物を以前調べていた関係で、會津八一記念館にお世話になったことがありました。図録を送ってもらったこともあり、行こう行こうと思いつつ、最終日になってしまっていたのです。

久々に早稲田の駅に降りたら、どっちがどっちか全然分からなくてやや迷いましたが無事到着。會津八一記念博物館は一度何かの打ち合わせでお邪魔したときにいろいろ見せて貰った覚えがあるのですが、階段は覚えていたものの、あーこんな部屋あったんだという場所が展示室になってました。

寄贈はされたものの、長い間放置されていたという絵画のうち、修理されたものを展示しているそうですが、やはり放置されていたダメージは大きかったらしく、最も印象的な「忠魂永へに闘ふ」は本当に痛々しい感じ。ただ、その痛々しさも含めて、こういう体制的な戦争画への複雑な想いが反映されているような気もします。

戦時中も微妙な立場だった早稲田大学だけに、最初の説明にこんな文がありました。

「こんなものを陳列すべきではない、とする意見もあるだろう。」

でも、事実は事実なのです。文はこう続きます。

「危険はむしろ、在るモノ、在ったことが無きがごとく扱われてゆくことの方にある。」

私もその意見に賛成です。日本はとにかく「都合の悪い」と思われるものは焼却する国民性がありますが、図書館で閲覧が自由化されたFBIの監視ファイルのマイクロフィルムをみるにつけ、例え悪いことでも良いことでも、起こったことを無かったのごとく闇に葬ることこそ、最も危険なことなのだと常々思うからです。「昔は良かったのに」というのは、よく上の世代が言う言葉ですが、その「昔」の悪い部分は都合良く忘れていくものです。その「昔」はこんなことだってあったのだと残していくことこそが、大事なことじゃないかなと思うのでした。

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