[exhibition]歌川国芳の木曽街道六十九次

ららぽーと豊洲の中にある平木浮世絵美術館。たぶん知らない人も多いんじゃないかと思うのですが、サウスポートの中程から中庭に出る場所、あるいは知ってる人ならベルオーブの近くの丸い建物の中というとわかるでしょうか。たまたま招待券をもらったので、いつ行こうかなーと思っていたのですが、ちょうどゴールデンウィーク期間中に国芳の展覧会が開かれたので行ってきました。

国芳の面白さは、江戸という時代に洗われ、爛熟期に達した浮世絵が、再度革命を起こして生まれ変わる時期の作品だからだと思うのです。国芳の絵は、現代の目で見ても面白く、その構図や題材の躍動感や斬新さに目を奪われます。

その国芳が街道の絵を描いていたんだーと思ったのですが、そこは国芳、広重や北斎の名所図会とはひと味違います。そもそも宿場を題材にしながら、宿場の絵は左上すみの囲いの中にちょこっと描かれてるだけ。主題は宿場の名前などから着想を得た人物や物語の絵です。そしてその人物に関わりあるいような物品で右上に書かれた題名を囲んだり、実は宿場の絵の形も何らかの形になっていたりして、絵全体がなぞかけのよう。江戸らしい洒落や機微に富んだ作品群です。いいなあ、北斎や広重の風景画も嫌いじゃないのですが、国芳の斬新さは本当に面白くて好き。

美術館自体は1室のみで小さいのですが、ららぽーとの中にこんな静かな空間があったんだと別の意味でも発見でした。浮世絵好きな方にはおすすめ。平木コレクションは重要作品を多数含むコレクションだそうなので、他の展覧会のときにも行ってみたいです。

コメント

匿名 さんのコメント…
御存知かもしれませんが、東京都の府中市美術館で9日まで、歌川国芳展を開催しています。
国芳がお好きなら、ぜひ!
hiroe さんの投稿…
コメントありがとうございます。府中のも面白そうだったのですが、ちょっと遠かったのでどうしようかと思う内に最終週になってしまいました。。。行ければ良いのですが、画集も買ってしまったので、それで我慢してしまうかもです。