2010年9月21日

[movie]ノルウェイの森

監督: トライ・アン・ユン
出演: 松山ケンイチ, 菊地凛子ほか
2010年/日本/カラー/

60年代。大学は闘争に明け暮れる毎日だった。親友のキズキが自殺し、空気を変えたくて神戸から東京に出てきた僕は、偶然直子と再会する。キズキの幼なじみであり、恋人だった直子は、どこか陰のある女性になっていた。直子の20歳の誕生日、2人で祝った後彼らは肉体関係をもつ。しかしその直後、直子はアパートを引き払ってしまう。

80年代に大ベストセラーとなった村上春樹の小説の映画化作品。知ってる人は知ってるのですが、私はあまり彼の本が好きではありません。多分日本にいたら絶対にみなかったと思うのですが(そして原作も読んだことが無いのですが)、きっと映画に飢えるだろうと思ったのと、ひたすら英語ばかりだと疲れると思ったので、TIFFのチケットを買うとき2本、日本語の映画をいれたんですよね。ベルリンか何かで上映されたときも、結構感触よかったみたいですし。『冷たい熱帯魚』がセックスと暴力なら、こちらはセックスと狂気と自殺。そういえば、もう1本TIFFで上映されてる日本の映画は確か『告白』でした。こちらは暴力と狂気。なんかもう日本映画を表すキーワードは、ネガティブなものしかないんじゃないかと思うくらい。そう言えば、日本映画が受けてるのって、どっちかっていうと欧州ですもんね。北アメリカではあの雰囲気は受けないかも。でもノルウェイの森は、すごくセンシティブで、春樹嫌いの私も、原作を読んでみようかと思うくらい良いストーリーでした。直子の「18と19を行ったり来たりすれば、もっと楽に生きられるのに」というセリフがものすごく印象的。そしてやたらと長く、行間を読ませるセリフは、翻訳でかなりニュアンスが落とされてしまってる感じ。あの面倒くさい娘のミドリが、愛するってことを表現するのに、変な喩えを使いますが、かなり笑いが出てたんですよね。確かに変なセリフだし、ちゃんと訳されてたと思うのですが、それは「面白い」じゃないんですよ。すごく「哀しい」んです。これはあくまで共感する映画で、共感できないと辛いんじゃないかなあ。そういう意味で村上春樹はこの大人と子供の狭間の人間を描かせると上手いってことなのかもしれないですね。本を読んでると、スノッブな雰囲気が鼻についちゃって私は嫌いなんですけど。

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