2010年2月28日

[movie]レッドクリフ part II

原題: RED CLIFE PartII
監督: ジョン・ウー
出演: トニー・レオン 金城武 チャン・フォンイー チャン・チェン ビッキー・チャオ フー・ジュン 中村獅童 リン・チーリンほか
2008年/米.中.日.台.韓/144分/カラー

孫権・劉備連合軍は、赤壁で曹操と対峙していた。対岸には曹操の大軍。多勢に無勢で勝負はあったかと思われた。しかし、曹操軍は水上戦に慣れていない。水軍の中心となる兵は、途中から曹操軍に入った寄せ集めであり、水軍のトップであり、曹操に下った蔡瑁と張允さえ排除してしまえば、撃破可能とみた孔明と周瑜。果たして少数精鋭で向かった連合軍は、曹操の大軍を追い払うことができるのだろうか。

Part Iをテレビで見て、Part IIも観に行こうかなあ、と思っていながら結局見逃してしまったPart II。年度末のリバイバル上映で先週Part Iを、今週はPart IIを上映するということで、さっそく行ってみました。結果としては同じにしろ、「苦肉の策」も「連環の計」もない赤壁の戦いなんですが、とにかく大金を投じただけあって、派手な映像は圧巻でした。残念ながら、私には映像が早すぎて、どっちがどっちを攻めてるのか分からなくなるという問題がありましたが、まあストーリーの大筋はわかってるし、そもそも大筋と戦闘シーンは全く関係ないので大丈夫です。科学理論vs精神論はいつの世も語られるテーマですが、フィクションの場合は、必ずしも科学が勝つわけではない中で、史実によるこの物語では、科学理論が3倍の力を発揮して、見事大軍の精神論を打ち砕きます。しかし、死屍累々、焦土と化した戦場で、最後につぶやかれるセリフが「勝者はいない」でした。三国志自体もあれだけドンパチやっておいて、結局最後は鳶に油揚をさらわれるわけですが、そういう国盗り合戦の虚しさを、この映画は表したかったのかなあとも思います。

とにかく1800年以上も前の物語が、こうして今も媒体を変えながら語り継がれてるというのは、それだけでもすごいことです。そして、こういう映画を見ると、人間っていうのは、例え技術が進化したと言われていても、あんまり変わってないんじゃないかなあとも思うのです。

2010年2月21日

[自転車散歩]千住で迷いつつスカイツリーを見る

今日は晴れたので、遠くまでロードで行くという相方とは別に、荒川サイクリングロードを遡り、隅田川を下ってこようとでかけました。

以前、水元公園まで行くのに千住汐入大橋から堀切に出るルートだと荒川と隅田川が近かったので、そこまで荒川を遡ること約10キロ。堀切の駅のところで下に降りて、さて隅田川はどっちだろうと思ったんですが、東武の線路が邪魔して向こうに行けないんです。後から思ったら、堀切橋に上がって、そのまま下に行けばよかったんですが、道路が直角に交わらず、かつやたらと行き止まりの路地が多い千住の町でうろうろ。そうしているうちに、北千住駅近くの大きな道路に出ました。そして、遠くからカンカンカンという踏切の音。久々に聞いたので、ちょっと懐かしい気分に。しかし、その踏切は一筋縄ではいかないような大きな踏切でした。



北千住駅は、日比谷線、東武線、常磐線、千代田線(うち、千代田線だけが地下)が出入する大規模な駅です。その駅の目の前にある踏切ですから、幅も長さもなかなか見ごたえがあります。一番手前が東武伊勢崎線、そして高架になっているのが日比谷線。日比谷線の下あたりに島があって、ここで一旦踏切が途切れます。もしかすると、日比谷線が高架になる前は、日比谷線も踏切を持っていたのかもしれません。向こう側には常磐線の踏切が現れます。当然開かない時間が長い!恐らく列車本数が多い平日朝は「開かない踏切」なのでしょう。迂回ルートが書かれていました。こんな休日も、踏切前には交通整理のおじさんが立ってました。よく知らずに開いてるからって入ったら、向こうの踏切が閉まってて、抜けられないとかありますからね。

うろうろした挙句、ようやく千住汐入大橋にたどりつき、水神大橋で隅田川を渡って、スカイツリーへ。 300m超えおめでとうございます。




足の下のほうは、低層の施設が周りを囲うため、根元まで見えるのはこれからしばらくだけだそうです。見ておきたい方はお早めに。そういう人が多いのか、観光客が沢山来ていました。今の時期でこんな感じなら、開業時は本当に混雑するかもですね。

工事日程を見ると、今度の金・土で再びクレーンが上がるようです。以前よりも幅が狭くなってきてますから、積み上げが早くなってるのかも?

2010年2月20日

[movie]インビクタス

原題: INVICTUS
監督: クリント・イーストウッド
出演: モーガン・フリーマン, マット・デイモンほか
2009年/アメリカ/カラー/134分

27年間の獄中生活後、ようやく釈放されたネルソン・マンデラは、南アフリカの人々に恐怖と熱狂で迎えられた。アパルトヘイト政策撤廃を掲げて大統領に就任したマンデラは、長年人種差別と弾圧を行ってきた白人たちを排斥するのではなく、赦すことで国を統一しようとする。そんな彼が国の一体化を目指すために力を注いだのが、1年後に迫ったラグビーワールドカップ南アフリカ大会での優勝だった。

2002年のワールドカップの熱狂を思い出しました。あの時本当にサッカー一色でしたよね。誰も彼もがサッカー見てましたし。マンデラが国民に一体感を与えるために、チームで行うゲームであるラグビーを選択したことは、本当に慧眼だなあと思います。今年はサッカーのワールドカップが南アフリカで開催されます。再びあの熱狂が見られるのでしょうか。

結末は最初からわかっているのですが、それでもマンデラの魅力を描き出し、そして南アフリカ国民と共に一体感を味わい、最後は一緒に立ち上がってうぉーって叫びたい気分にさせる、クリント・イーストウッドの演出、そして映像は素晴らしいものでした。単なる偉人伝ではない、楽しい気分にさせる映画です。そして、長期間の投獄にも関わらず、私怨を晴らすのではなく、それを赦し、未来を向いて国の問題に立ち向かおうとするマンデラの政治家・人間としての素晴らしさにも感動しました。もちろんエンターテイメント用の演出はかなり含まれているのでしょうけれども、なんかこういう方向に国が向けば、もっと明るさが増すんだろうなあという感想。最近疲れてるなあとか、閉塞感に苛まれている人におすすめです。

2010年2月14日

[movie/スカパー]戦場にかける橋

原題: The Bridge on the River Kwai
監督: デイヴィッド・リーン
製作: サム・スピーゲル
出演: ウィリアム・ホールデン、アレック・ギネス、ジャック・ホーキンス、早川雪洲、ジェームズ・ドナルドほか
1957年/英/カラー/155分

戦時中のタイ、ビルマ国境では、日本軍によって鉄道の敷設が行われていた。難所はクワイ川の橋。斉藤大佐率いる日本軍捕虜収容所では大量の英国人捕虜を受け入れ、将校までも働かせようとするが、ニコルソン大佐によってジュネーブ条約を盾に将校には労役を拒否され、指揮系統が乱れている兵隊たちはさぼるばかり。焦った斉藤大佐は、営倉に監禁していたニコルソンたちを出し、恩赦を与える。ニコルソンは軍の様子を見て、彼らに目標を与えるため、架橋工事を手伝うことにした。一方、日本軍の捕虜に対する非人間的な扱いに嫌気がさしていたアメリカ海軍のシアーズは、仲間と共に脱出を試みるが、シアーズ以外は殺され、シアーズは命からがら英軍の病院に収容される。

真っ先に思い浮かんだのが、谷川俊太郎の「死んだ男の残したものは」。結局戦争は、何も生み出さないし、未来に向かって作られたものを壊すのみなんだ、という強烈な皮肉に見えました。一方で、頭ごなしに怒鳴り、脅すだけで「奴隷」を動かそうとしても、目的は達成できないとか、専門性やそれを持つ人を軽視した当時の日本の上層部の考え方に対する批判も痛いですね。というか、日本は根本的にその頃と変わっていないのかもと思ったりもしました。

[movie]ディア・ドクター

監督: 西川美和
出演: 笑福亭鶴瓶 瑛太 八千草薫 余貴美子 井川遥 松重豊 岩松了 笹野高史 中村勘三郎 香川照之
2009年/日本/カラー/127分

ちょっと行く病院まで車で片道2時間という山間の村。4年間無医村だった村に、村長がやっとのこと伊野という医者を引っ張ってきた。みんなから信頼され、神扱いされる先生のところへやってきた研修医の相馬は、コンビニさえない過疎地の暮らしぶりや、姦しく世話好きの老人たちに戸惑ながらも、この村がだんだん好きになってくる。しかし、伊野がある日突然いなくなった。

ユナイテッド・シネマで2009年上映の映画から選択して、リバイバル上映をしているのですが、この映画が単なる感動を主とした映画ではないことを知って、予定に入れてました。思っていた以上によく出来ていて、これは良い!と思える映画。南極料理人とは対極の色ながら、どちらも日本映画らしい良さを持っていました。

この映画の肝は、無医村という中で共犯的に作られた神=医者が、底抜けに良い人に見える鶴瓶であること。そして、この前見た映画もそうでしたが、「結局人間は皆死ぬ」ということ。過疎化や無医村という問題よりも、私は「彼なら、母をどう死なせたか」というセリフにものすごく強い印象を持ちました。最初のおじいさんのシーンも、おそらくその一部だったのでしょう。笑いの中にある諦め、そして苦労して村を出て行った子供たちへの複雑な感情、単純に無医村に医者をばら蒔けばいい、というのではなく、すごく根深い問題なんだろうなあと思ったのでした。

去年見てたら、おすすめの1本に加えました。タイトルから想像するような単純な感動ドラマではないところが二重丸。

2010年2月13日

[movie/スカパー]大脱走

原題: The Great Escape
監督: ジョン・スタージェス
出演: スティーヴ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ドナルド、チャールズ・ブロンソンほか
1963年/アメリカ/カラー/168分

第二次世界大戦時のドイツ。脱走を繰り返す英米の不良捕虜たちに業を煮やしたドイツ軍は、警戒が厳重で脱出不可能と言われたルフト第三空軍捕虜収容所にまとめて収容することにした。この捕虜収容所は警戒が厳しく、脱走が不可能と言われている。しかし彼らはビッグXのもと、それぞれの持ち味を活かした多人数の大脱走を計画する。

脱走を計画し、様々な偽装をしながらトンネルを掘っていく前半。そしていよいよ脱走から、衝撃的な結末へ向かう後半。最近の洋画と比べてしまうと、尺が長いこともあって間延び感は否めませんが、それでも時間に洗われながらも、なお名作と言われる映画は面白いです。私はあの能天気なテーマが強く残っていて、もう少し明るい映画なのかと思っていたのですが、これは意外な結末。あのテーマさえもが、もしかするとミスリードの一部だったのかもしれません。

今、TOHOシネマズで「午前十時の映画祭」をやっていて、毎週内容を変えて名作がかかってるのですが、それを意識したのか、年末にシネフィル・イマジカで同じような映画が次々やっていたので、見てない中から選んで録画してました。でもいくつか「これは」と思うのは、映画館に見に行こうと思ってます。六本木でやった『ショーシャンクの空に』は大人気で、あっという間に売り切れたらしいですね(確かに私もあれは何度も見た)。早めにチェックしておかないと。

2010年2月7日

[自転車散歩]亀戸天神の梅

両国から今日は亀戸天神へ。昨日梅見忘れた〜と思ったので、天神様に行ってみることにしました。

中央の梅はまだこれから、でしたが、周囲の梅や鳥居前の梅はそろそろ見頃。



紅梅は早めなのかな〜。本殿前の梅はあと少し、でした。



白梅もちらほら



そして、上の写真にも写ってますが、亀戸天神はたぶんスカイツリーの絶好の撮影ポイントです。特に太鼓橋から良く見えて、見ていたおじさんおばさんも「ここ、完成したら良く見える場所ね〜」と言ってました。

[exhibition]チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展

招待券を貰ったので、両国の江戸東京博物館へ「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」を見に行ってきました。モンゴルというと、大草原とスーホの白い馬、元寇、そしてモンゴル相撲のイメージしかないのですが、古くからの文明の中でもとりわけ「戦い」が中心の歴史だったんだなあと思いました。

紀元前から様々な民族が広い地域を制圧するという歴史を持つだけに、その文化もやたらと複雑です。意匠や色使いなども、中国的でもあるようで、朝鮮的でもあり。後期はチベット仏教の影響もあったということで、チベット展で見たような衣装や仏像もありました。帽子はロシアのような雰囲気(あれはモンゴルが起源なのか?)。厳しい気候と遊牧という生活形態という環境的な側面、そして大国に囲まれているという地政的な側面が、モンゴルの独特な文化を醸成した感があります。

今回の展示は、中国でいう国宝的なものを中心に並べた感じで、歴史やその流れを追うという感じではなかったのが残念ですが、あまり見たことの無いようなデザインや、面白い形の道具類は目を引きました。女性の衣装も面白かったのですが、髪飾りは朝鮮王朝っぽかったです。

今日は国技館で大相撲トーナメントが行われるということで、両国周辺には沢山の人が来ていました。力士たちが到着するところを待つ人なんかもいて、華やかな雰囲気。博物館もそのせいか、チケットブースには行列ができてました。

2010年2月6日

深川自転車散歩

一昨日晴海大橋を上ったのが響いたのか、腰が痛いんです。でもお天気が良いと自転車に乗らなければという気になってしまう私。今日は近場でうろうろしました。

深川東京モダン館で伝統工芸展を開催していたので、それを見学。手描友禅がすごかった。。。私は絵心がないので、ああいう手だけで何かを描いてしまう人を心から尊敬します。そして、深川不動堂へ。今、ものすごい御堂を建ててる最中で、半分くらい工事中なのが残念です。その御堂のイラストがありましたが、なにやらいい意味でも悪い意味でも斬新なデザインの御堂のようです。出来たらまた見に行こう。

参道にはいろんなお店があるのですが、門に最も近い近為はやはり外まで並んでいました。人気だなあ。

富岡八幡宮はすぐ隣。こちらも寄ってみました。2月3日は節分で、当然豆まきが行われています。豆は壇上から投げられるし、それをすべて人々が拾うわけではありません。必然的に地面には大量の豆が敷かれるわけで、3日後の今日もまだ砂利よりも豆のほうが多いのではないかという感じでした。

そしてそれを狙うは雀と鳩。私たちがうろうろしているので、屋根に避難しているのですが、早くどけよ、とばかりに下を睨みつけています。



ついでに晴海埠頭まで行ってきたのですが、遠い異国から帰ってきた船は既に出港した後でした。残念。もしかして首相が出迎えるから晴海まで来たのかしら。その代わり、暴風とも言えるような風の吹く中、大食い選手権っぽいテレビ収録が行われてました。

あ、そう言えば梅見なかったな〜。そろそろ梅の季節。今度は梅を探そう。

[movie]ラブリーボーン

原題: The Lovely Bones
監督: ピーター・ジャクソン
出演: シアーシャ・ローナン マーク・ウォールバーグ レイチェル・ワイズ スーザン・サランドン

ペンシルベニアの片田舎で、幸せに暮す家族。長女のスージーは14歳。同級生の男の子に夢中な彼女は、しかし突然殺されてしまう。遺体は見つからず、家族は絶望の中、徐々にバラバラになってしまう。スージーはあの世とこの世の間でさまよっていた。悲しむ父や、自分の部屋に入ってきてくれない母のことを遠くから見るうち、ある決心をする。

ピーター・ジャクソンらしい天国でも地上でもない世界の、「この世ではない美しさ」を表現する映像がとてもよかったです。いわゆる現実的なミステリではなく、犯人もわかってるが、近くにいる家族はそれが分かっていない、そして殺されたスージーが語り手、という特殊な設定のファンタジー。殺された子供が全く出てこずに、家族だけの話だったら、ものすごく暗い映画だったと思うのですが、スージーを取り巻く映像と、スーザン・サランドン演じる祖母のぶっとび加減が、その暗さを打ち消して余りある感じでした。が、最後まで見て、この物語が何を語ろうとしていたのか、まだ見えていません。「人は皆死ぬ」という言葉が、勧善懲悪とは全く違う、人の複雑さを表しているようにも思えました。