[自転車]峠越え三昧の3日間

草津を拠点に、3日間で何度か峠越えをするサイクリング(というのかは疑問)をしてきました。

1日目。


1日目は単なる「移動日」のつもりだったのに、実は一番きつい道のりだったという、ルート設定に最初から問題ありのツーリングです。大戸関所跡までに小さい丘を越え、吾妻線沿いの145号に出てからは、ずーっと緩い登りに足を削られ続け、そして大津(標高約700m)から草津(標高1200m)への10キロの登りは、真打ち(登坂車線)登場。「30Tx28Tなんてお守り代わりで、実際は使わないよ」なんて豪語しておきながら、しっかり使いました。ヘタレギア。28Tが無かったら、登れなかったと思います。登坂車線は今まで自重のあるトラックなどがえっちらおっちら登るためにあるんだと思ってましたが、自転車のためだったとは!(多分違う)徐々に強くなる硫黄臭に鼓舞されながら、「登坂車線終り」看板が出てきたときは、思わずガッツポーズして、そして写真を撮ってしまいました。

登坂車線が終了して、登りも終わり!


恐らくこの看板に反応するのは自転車乗りだけだと思う。ちなみに吾妻線は日曜日の豪雨で駅に土砂が流れ込んで、月曜の朝起きたら不通になってました。怖いです。145号線沿いは、八ッ場ダム建設現場を始めとする「人間ってすごいなー」と思える無理矢理なコンクリート建造物が大量に見られるルートです。そういうのが好きな方におすすめかも。


2日目。草津を出て、渋峠まで行って帰ってくるルート。ここへ東京から1日で到達する人はまじですごいと思いました。



草津(標高約1200m)から国道最高地点(2172m)までの標高差は約1000m。もちろんつらいです。でも登りはこれが初めてじゃないし、たとえ8km/hで登っていても、いつかは着くさと思うようになってから、案外登りも慣れだなーとおもいました。しかも、自分の足で登った!という達成感は登山と同様何物にも代えがたいのと、歩きの登山と違って、登りはつらいけど、下りはあっと言う間なのがイイ!

途中、硫黄ガスが強くて駐停車禁止になっていますが、自転車の場合はそうも言ってられないというか、確かに臭くはありましたが、まあ大丈夫でした。そこからがきつい登り。途中の道路工事による片側交互通行で、逆方向からの車を待たせながらも(すみません)、頑張って登りました。誰かが「2000mを越えると、空気の薄さを感じる」と言ってましたが、登りの場合は常に心拍数MAXの私には、空気の薄さを感じる余裕さえありません。上から見ると、自分の登った道路が下の方に蛇のようにのたくって見えるのですが、登ってるときはそこまでつらくないです、、、いえ、つらいです。

登ってきたルートを見ると、絶対無理なんてことは無いと思える。
空が近いなあ、と思った頃に見えてくるのが、標高2000米の標識。やっぱりこれに感動するのも自転車乗りだけだと思う。

実は通り過ぎてから「あ!」と思って数メートルバック。

 白根山レストハウスから、微妙に下るんです。登りが続くことが分かっているときの下りは、単に獲得標高を減らすだけなので逆に辛いですね。別に下りなくていいから!って言いたくなっちゃう。 案の定再び上りが来て、山田峠を過ぎると、ほどなく日本国道最高地点に到着です。

残念ながら絶景拝めず。でも登ったもんね。

スタートの高崎の市街地の標高は、約100mだそうなので、2日間かけましたが、約2000mを登り切りました。国道一号最高地点にも感動しましたが、あれ、たったの874mですからね。心折れて「なんで箱根に登ろうなんて言っちゃったんだろう」と泣きそうになってた自分を思うと、半年で大分成長した気がします。 さらにちょっと行くと、渋峠。ちょうど県境に位置するホテルは、徹底的に「こちらが長野県、こちらが群馬県」と分かれています。

ぐんま側のレストランで焼きたてパンを食べました!
招き犬に挨拶しつつ、ホテルで作っている焼きたてパンを食べました。さすがに2000mを越える山は涼しいです。外の気温表示は19度。草津も涼しかったですが、比較的厚手のガリビエジャージを着ていても、半袖ではちょっと寒いくらいの気温。下りは新聞紙ウィンドブレーカーを着用です。

徐々に悪くなっていた天候は、再び草津へ向けて下っているときに、ゲリラ豪雨になりました。時間にすると豪雨の中心を抜けるまで恐らく3分程度だったと思うのですが、靴から水が垂れるほどずぶ濡れ。雨が止んでも、登ってきたときは乾いていた地面が、水が流れるほど濡れてて滑って怖いので、できるだけ後の車に抜いて貰うために展望用駐車場で止まったりしてました。登ってきたバイク(オートバイのほう)のおじさんたちや、同じように自転車で登る人から「上の天気はどうか」と尋ねられます。まあ見ての通りですよ、という感じです。100m下がるごとに気温が上がっていくのを感じつつ、そして草津に着いたら晴れてるのにも驚きつつ、お昼頃到着。行きは2時間半、帰りは1時間でした。

3日目。帰りは軽井沢から新幹線を使う予定で、日本ロマンチック街道を南下。






草津の標高は何度も言いましたように約1200m。軽井沢の標高は約900m。つまり、3日目は「下り基調」の予定だったのですが、浅間山は案外難所でした。


降りてきた山を一望!




確かに、応桑までを除けば、それほどきつい登りではありません。道もまっすぐ。しかし、ずーっと登り。たまに下りがあっても、斜度がほとんどないので、こぎ続ける必要があります。そしてピーカンの天気。北軽井沢を抜ける頃には、汗びっしょりになってました。


ずっと登り、そしてこの天気。

峰の茶屋が大体頂上で、ようやく下り。ところがこの下りが思ってた以上の下りで、最初11%表示が出た時には、車を先にいかせようと一旦止まりました。そしたら私のすぐ後ろを走っていた若葉マークにさらにもみじマークをつけた軽自動車(そういう人に運転免許を交付する警察もどうかと思う)も、私の前に停車。そのくらい、ここからの下りは見た目も厳しそう。

11%の下りはまだいいほうで、途中16%表示が出た時は、「こっちから登ったら地獄だなあ」と思いました。下りもさすがに15%を超えると怖いです。ちょっとした段差で、もしハンドル操作をミスったら軽く死ねるなーと思います。自動車も後ろからあおるようなことはしないし、逆に自転車のほうが小回りが利く分、これだけの斜度だと速かったりもします。

でも事故は急坂を抜けて、もうあと少しで中山道に出るところで起こりました。前を走ってた相方のすぐ前を走っていた車が急左折。相方はブレーキが間に合わずに車のトランク右端にハンドルを軽くこすって落車。幸いその後ろの車や反対車線の車もそこそこ混んでて、速度が出ていなかったのが幸いで、多重にひかれたり、大きな怪我も自転車の損傷もほとんどなかったのですが、間に車数台を置いて追走していた私は、赤い自転車が飛んで行ったのを見て気が動転しましたよ。警察の判定は、相方の追突扱い。急に左折する車や、急に路肩に止まろうとする車(主にタクシー)に追突しそうになるのは、自転車乗りなら一度はやってると思うのですが、自転車のせいにされることもあるようです。お気を付けて。

いずれにせよ、軽井沢のサンデードライバー多すぎぶりには、かなりうんざりしました。渋滞の半分以上はへたくそな運転が原因だと思います。夏の軽井沢のツーリングはあまりおすすめできないです。警察も自転車事故に嫌気がさしてる感じでした。さすがに渋峠ぐらいになると、ある程度自信のあるドライバーじゃないと登ろうと思わないだろうし、もみじマークなんて1度も見なかったんですけど。

というわけで、いろいろあったんですが、全体的には楽しかったです。登ってるときは本当につらいのですが、初めて登った箱根の山に比べると心折れそうになることはなくなりましたし、つらいながらも、やっぱり楽しいというか、達成感があるんですよね。文字通り「やみつき」です。まだビーナスラインとか、スバルラインとか、乗鞍とか、登れるところはいくつもありますからねー。次はどこに行くか楽しみです。下りで事故らないように注意しないと。

もちろん草津温泉も楽しみました。2日目はお昼過ぎに戻ってきたので、その後ゲリラ豪雨を避けながら、お昼食べて、足湯に入ったり、西の河原温泉に行ったりしました。夜も綺麗でしたよ。全体的に古くさいところもあって、昭和の香りたっぷりな温泉街ですが、やっぱり草津は草津ですね。

湯畑の夜景は綺麗でした。本当は灯籠イベントみたいなのもあるようなのですが、連日の豪雨で2日とも中止でした。
おかげできつい筋肉痛にもならず、3日間こぎ続けられましたが、あんなに有酸素運動をしたはずなのに、体重が減るどころか、逆に増えてるのは何故なんだ!(T^T)

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