[自転車]下町酉の市巡り


本日は三の酉で、東京ではあちこちで酉の市が開かれています。おとりさまとも言われるこのお祭りは、関東の習俗なのだそうですが、商売繁昌の神様だけあって下町商人の願いと合致したのでしょう。江戸後期からは酉の市といえば現在の台東区にある鷲神社(おおとりじんじゃ)が有名になったそうです。ちょうどこの裏に吉原遊郭があり、酉の市の日は大門以外も開けたというのが人気になった要因のひとつでもあるとか。いかにも下町っぽいこのお祭りを見に、自転車で出かけました。

荒川河口に近い自宅からは、まっすぐ江東デルタを抜けてもよいのですが、お天気も良いので荒川へ。清砂大橋から荒川に出るところから見る河口の景色は結構好き。


荒川の花壇では季節はずれのコスモスが満開です。種をまく時期をやや逸してしまって遅咲きになったのか、それともしばらく暖かい日が続いたから今頃咲いたのか...


とりあえずはトレーニングも兼ねてるので岩淵水門へ。水門と富士山。すっかり雪化粧ですね。


Uターンして戻ります。都民サイクリストの灯台、スカイツリー。特に江東デルタに住む私は、スカイツリーが近く見えてくると、その方向に行けば良いのがわかるので、少しほっとします。


千住大橋で荒川を離れ、しばらく国道4号を南下します。三ノ輪の駅のところで国際通りへ。国際通りに入れば、沢山の人がそちらのほうに進んでいるので迷うことはありません。しかも警察がでて周辺を規制しているのですぐにわかります。まず見えてくるのは長國寺の山門です。長國寺に安置されるのは鷲妙見大菩薩、別名鷲大明神です。


11月の酉の日に行われる酉の市ですが、今年は暦の関係で三の酉まである年。酉の市は午前0時から1日中行われるらしいですが、3回ともなると大変ですね。また三の酉がある年は火事が多いという俗説があり、長國寺では火除け守りも授与(もちろん有料)してました。上の写真では見切れているのですが、右下の白い看板に三の酉の件が書かれていて、火除け守りのサンプルも飾られています。

すぐ隣が鷲神社。さすが「酉の市と言えば」と言われるだけあって、ものすごい人。こちらを目指す人は隣の長國寺とどちらに行こうかとか全く迷う気配がありません。山門の右側、左側にそれぞれ長い列ができています。警察官が列を規制し歩道に通路を作っていました。お参りに来る方たちは、皆さん昨年買った大きな熊手を持っていて、それを返納し新しいものを買うようです。


最寄り駅は三ノ輪または入谷です。浅草からだとかなり歩かなければなりません。私は自転車なので、酉の市の喧騒を離れて浅草方面へ...。吾妻橋方向へ左折すると、例の三の酉の年は火事が多いという言い伝えの関係なのか、「長谷川平蔵と火付盗賊改方パレード」なるものの準備がされていました。そして前方にはスカイツリーとアサヒビール本社ビルが。


再び隅田川を渡って江東デルタに戻ってきました。最後の目的地は富岡八幡宮。富岡八幡宮境内末社に大鳥神社があり、そのお祭りとして「深川酉の市」が開かれています。トップの写真はそこにあった大熊手。派手さは本家に負けてません。さすが見栄っ張りの江戸っ子です。酉の市が開かれる神社では、それぞれ熊手御守(かっこめ)というお守りを授与していますが、よく見る派手な縁起熊手は参道の熊手店で購入します。ちょうど熊手を買う方がいらして、手締めをしていました。威勢良い掛け声がやはり下町っぽいです。

ただ、さすがに富岡八幡宮は本社のお祭りではないので人出はややまばらですね。


提灯が灯る夜のほうが、よりお祭り気分が味わえるそうです。夜中までやっているそうですから是非。




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