[自転車]群馬三大梅林巡り

群馬県は梅の産地です。農林水産省の統計によると、梅の収穫量は和歌山が全国の約7割を占めているのですが、群馬はその次。全体の約5%を生産しています(東日本一の梅の生産地と言うらしい。宣伝文句考える人うますぎる)。そのため梅もあちこちで見られるのですが、高崎の西、榛名山の南東側の斜面に箕郷梅林、榛名梅林、秋間梅林という「ぐんま三大梅林」が点在しています。その3つの梅林を巡ってきました。

朝は新幹線で高崎まで行くつもりで、そうだ、スーパーモバトクを使ってみようかなと思いました。6:08東京発の上越新幹線「とき」は、東京ー高崎間でもスーパーモバトク料金が設定されています。東京-高崎間は通常期指定席特急券で3560円。ただのモバトクは4210円ですから(自由席も指定席も同じ値段)、650円安いのです(ただし、販売は前日までで、かつ払い戻しの条件が厳しい)。ところがいざ買おうと思ったところ、なんと席が無い。ゼロではないのですが、1車両に1つか2つ。当然端っこなんて空いてません。えーなんでこんなに混んでるの?と驚きましたが、よく考えたら上越新幹線は今の時期がオンシーズンなのですね。というわけで、指定席は諦めて普通に自由席で行くことにしたのですが、混んでるだろうと思って少し早めに(とはいえ、結局ホームに着いたのは15分前くらいだった)行ったのに、既にどの自由席の列にもスノーボードを持った人が大勢並んでいました。6:08の上越新幹線は諦め、6:28のはくたかに乗りました。上越新幹線も混雑していましたが、同じくスキー場へ向かう北陸新幹線も入線間際には長蛇の列に。座席上の棚は重さで落ちるんじゃないかってくらいボードが乗り、座席を削って偶数車両に作られた荷物置き場も満杯。ただこの荷物置き場、スーツケースを想定しているので真ん中に段があるのです。スノボードは前面に立てて数本(大体2本、幅が狭ければ3本?)しか入らず、結局無駄な場所になってしまっているのが残念。棚を可動式にするか、冬は棚を取り払ってしまえばいいのに。東京駅で席は無くなり、上野では通路にも人が立ち始めました。高崎で下りる人は少数いましたが、ほとんどがそのまま座っていたので、恐らく軽井沢もしくは飯山までは空かないのではないでしょうか。


無事高崎駅で下りられて、7:30に出発。まずは箕郷梅林を目指します。箕郷梅林は丘陵地にあり、約10万本の梅が植えられています。善地地区とカニ沢地区という場所があるのですが、今回は善地地区にある展望台に登ってみました。


遠くに白く光って見えているのが恐らくカニ沢地区です。紅梅・白梅ともに見頃でした。


高台にあるため、関東平野が一望です。もっと空気が澄んでいれば、スカイツリーが見えるかも?


ひとつ丘を越えて烏川に下り、逆側の斜面を登ったところにあるのが榛名梅林。烏川に下る道の途中にも梅の木が。


榛名梅林では一番上を貫く林道を通ってしまったからか、梅まつりの準備が忙しそうだった箕郷梅林と比べると静かな感じでした。名前の通り榛名山を一望。左側遠くに真っ白な草津白根山が見えてますね。


場所によっては5分くらいのところもあり、まだまだ楽しめそうです。里の中に梅が咲いている感じで、私はこの梅林が一番お気に入りです。


今度は山をひとつ越えて(長いトンネルを通過して)、安中市へ。最後は有名な秋間梅林へ行きました。安中榛名駅の前を通る道路で秋間川へ下り、川に沿って上っていくと、大型車と普通車の行き先案内が別れるところがあります。普通車が行ける方向は、「頂上」と書いてあるのですが、その名の通り最後なかなか硬派な登りでした。


秋間梅林も日当たりのよい頂上付近は見頃です。



自転車で山を走る人はよく分かると思うのですが、自転車って高低差に敏感なんですよね。今回走っていて気づいたのは、このあたりが梅の産地になった理由。榛名山なんですね。榛名山からの火山噴出物がこの辺り全体を覆っている(つまり火山灰や火山礫に覆われていて水はけが良い)、そして榛名山の東側斜面は川によって削られて、扇状地や丘陵を形成している(つまり日当たりが良い)。梅にぴったりの地形です。冬の雪と、風による寒さが、栽培する作物を選ぶとは思いますが、梅は条件的に良かったのでしょう。

さて、ここからはタイムトライアル。実はこの日は信越本線をSLが走っていました。SLは9:47に高崎駅を出発、10:49に横川に到着します。SLは途中停車駅の磯部駅を10:26に出るので、10:30過ぎに西松井田駅のあたりに出られれば見られるのではと思ってました。しかし、秋間梅林を出たのが10:15頃、その上ここから再び丘越えです。結局最後の峠を越えたのは10:35、ちょうど遠くから汽笛が聞こえました。下界を見やると、松井田駅の先あたりを列車が過ぎていくのが見えました。残念。そもそも新幹線の混雑で1本遅らせたため、出発が当初の予定よりも15分ほど遅かったのが痛かった。信越本線はよくSLが走っているので、また近くで見られる機会もあるでしょう。もう少しルートを精査して次に備えよう。

国道18号に出ると、浅間山が正面に見えてきました。上のほう、雲かぶっちゃってるなーとこの時は思っていたのですが・・・。


空腹でへろへろになりながら、横川駅に到着。


駅には走っているところを見たかったSLが停車してました。


横川には転車台がないので、行きは電気またはディーゼルの機関車にひっぱられて来て、帰りはSLが先頭で走ります。この日は先の震災後に運行が開始されたC61形が使われていたようですが、いずれにせよ横川までは急勾配なのでC61形だけだと客車を牽引して単独で上るのは厳しいみたいですね。


ここまで来たら、お昼はおぎのやです。



峠の釜めしには香の物がついてますが、その中にそう言えば梅干しあるなーと思いました。まあ弁当にはありがちな具材ですし、特に群馬名産とか関係無いのかもしれないですけど。

さて、ここからは下り基調で高崎駅まで戻ります。国道18号は交通量も多くて走りにくいので、信越本線沿いの県道へ。磯部駅のあたりで県道が途切れるので、少し磯部温泉の街へ迂回しました。磯部温泉は温泉記号発祥の地なんですって。この温泉記号は外国人にはわかりにくいとかで変更されるとか言われてましたけど、どうなったんでしたっけ。ちなみに行き先表示にある「足湯」は一度入ったことあるのですが、結構良いですよ。


その後再び信越本線の南側に戻って農道を行くのですが、赤城山が正面にばーんと見えるこの道結構好きです。今日は特に追い風だったので最高でした。


安中駅のあたりで農道が終わるので、国道18号へ戻り、少し行ったら今度は碓氷川サイクリングロードへ。都市部を走る河川沿いのサイクリングロードは本当に神ですね。国道が見える場所もあるのですが、結構渋滞していました。一方でこちらは信号なし、トラックなし。そしてここは自転車もいない...


途中、つづら折りで少し上る箇所があるのですが、そこで振り返った時に浅間山が見え、頂上に見えるのは雲ではなく噴煙だったのだと気づいたのでした。結構噴いてますね。ちなみに今の浅間山の噴火警戒レベルは2で、気象庁によると火山活動は「やや活発」なんだそうです。


碓氷川と烏川が合流するところで一旦対岸に渡ります。そこから聖石橋までサイクリングロードで行って、市街地側へ再度渡ろうと思っていたのですが、和田橋を跨いだところで突然この看板。


なんとか迂回して橋を渡って戻ってきました。最後はさくらの湯。


浴室は古い(どうも一度閉鎖されたのが再開された模様)のですが、休憩所や番台のある写真の建物は建て替えた(もしくは新しく建てた)のでしょう。脱衣所や休憩室は綺麗で、ドライヤーなどの必要設備も十分ありましたし、何より源泉かけ流しなんです。料金は550円と銭湯よりは高いですが、日帰り温泉施設とするならばやや安い料金で、しかも高崎駅から1kmないという絶妙な場所にあります。

帰りは鈍行のグリーン車で帰ろうと思っていたので、駅のお土産屋で何か甘いものをと探していたら、おぎのやでも売っていた「峠の釜アイス」を発見。峠の釜めしのミニサイズの釜(もちろん益子焼)に、釜飯の具材に見立てたフルーツやチョコなどがアイスに乗ってる可愛いスイーツ。税込み540円。美味しかったです。


約2時間で東京駅に到着。新幹線と比べると倍の時間かかるのですが、新幹線は高崎で乗ると混んでる一方で、高崎線(上野東京ライン)ならほとんどが高崎駅始発です。時間があるなら鈍行の旅も悪くないです。もちろん安いですし。

本日のルート


コメント

hiroe さんの投稿…
昨日コメント下さった方、大変申し訳ないのですが、誤って削除してしまいました。本当にごめんなさい。もしよろしければまたコメントいただけると嬉しいです。