2017年5月23日

[自転車]能登の最先端をめざして(3) 輪島という町


(2)から続く

輪島の中心地は河井町というところです。河井町は東側は川があり、ドラマでも有名になったいろは橋(上の写真)などがかかっています。その向こうは鳳至町。河井町には朝市や、飲み屋などが連なるお店、そして南の端に旧輪島駅があります。

宿は北の端、マリンタウンというところにありました。住所もその名のとおりマリンタウンです。ここだけ若干浮いてる感じのする場所でした。


後で調べたところマリンタウン自体が10年ほど前から浜を埋め立てて作られた新しい造成地だったようです。上の写真のように大型の客船が停泊できる岸壁があり、朝市を訪れる観光バスなどが駐車できる広い駐車場もあります。そして主に外国人観光客をあてこんで市が誘致したのが、今回宿泊したルートインでした。自家源泉を持つと書きましたが、建物はもっと古くて温泉は後付だろうと思っていたら、実際は地下深くから動力を使って温泉を汲み上げるのが流行り始めた頃に建てられたってことですね。

この古い町には居酒屋とかは結構多いのですが、営業時間はあまり長くありません。輪島の朝は早いのです。蕎麦屋なんて19時に閉まります。今回、2泊とも夕食を外に食べに行きましたが、お店を探すのには若干苦労しました。

ちなみに2日目の夜は、古民家を使ったフレンチレストランを予約してました。とても雰囲気がよく、かつお料理も美味しくてとても良かったです。メインのお肉も良かったのですが、特にホタルイカのリゾットが最高でした。


お酒も豊富で旦那がウイスキーを頼んだら、東京ではプレミアムがついてものすごい値段で取引されてる2世代以上前の旧ボトルマッカランが普通に(当時の値段で)出てきて目を剥いてました。席は基本個室タイプなのですが、隣の広い部屋に女性ばかりの賑やかな団体客がいました。お店の人によると輪島(河井町)には「御当(おとう)」という、祭りを仕切る当番があって、40歳になる男性(数え42の厄年の男性)が当たるんだそうです。そうすると毎晩飲み会兼会議みたいなのがあって、ほぼ家にいない。奥さんたちを宥めるために?その御当の奥さん方を労う会が開かれるのだとか。お祭りが町のコミュニティを維持するというのは(特に女性ではなく男性が参加させられる)、私の家自体が正にそういう下町にあるのでわかるのですが、なるほど輪島の景観が比較的維持されているのは、こういうところにあるのかもなと思いました。

マリンタウンには、新しいキリコ会館があります。大昔に輪島に来た時、古いキリコ会館に行きました。「こんなカッコ良い建物では絶対になかった」と思いましたが、この新しいキリコ会館は2015年に出来た新館です。平成に入ってから、輪島は試練の連続でした。長引く不況で観光客数は伸び悩み、ロシアタンカー重油流出事故(1997年)、能登半島地震(2007年)、東日本大震災(2011年)と、持ち直したかと思うと災難が降り掛かってきました。2015年の朝ドラ「まれ」の放送と北陸新幹線の開業は大きかったですが、今後も維持できるかどうか(まれの再放送はもうなさそうですし...)。そんな中で、観光施設の目玉でもあった旧キリコ会館は2012年に運営元が倒産し、キリコ会館だけを商工会議所が借り受けて営業してましたが、2015年に市が半分出資する団体が新館を建て管理運営することになりました。ちなみに旧キリコ会館は、今も廃墟となって町外れに建物が残ってました。


輪島温泉の源泉の隣に足湯があって誰でも無料で入れます。今は6:00-22:00に開けてるようですが、開館当初は24時間が売りだったのだとか。それが夜中に騒いだり、足湯なのに裸で入ったりする輩が出て、結局夜間は閉めることになったのが開館1ヶ月後。何もかもが紆余曲折あるのが輪島です。温泉分析表を見たところ、2号源泉と書いてありました。じゃあ1号は?と思っていたところ、そもそも1号源泉が施設老朽化で使えなくなったので、2号源泉が掘削されたのだとか。1号源泉は湯温が低かったそうですが、この源泉は高温泉です。成分表には飲湯の効能も書かれていたし、外の源泉に柄杓があった(写真右下)ので、少し飲んでみたところものすごく塩辛い。海の温泉ですね。実は輪島温泉郷は源泉を持つ宿は少なく、この2号源泉からタンクで配湯してもらっています(だから、一番必要なさげなビジネスホテルが源泉持ってるというのは、やっぱり面白い)。


そんな面白い輪島の町ですが、これだけの規模の町なのに、町並みが整っていて綺麗なのが良いです。今回、いわゆる外浦と言われる西側を中心に走りましたが、西側のほうが良かったな。

(4)に続く

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