CiNiiへもGoogleから?

CiNii のサービスに関するアンケート - 国立情報学研究所学術コンテンツ課

CiNiiの利用調査アンケート結果が出てました。面白いのは、どこからCiNiiを知ったかという設問でGoogleやYahoo検索からというサーチエンジンを通じて知ったという人が約20%と圧倒的に多くなっていること。図書館系サイト、NACSIS-IRから継続して利用、そして図書館員から、といういわゆる「図書館」という情報媒体を通じてというくくりもいまだ多いのですが、検索エンジンの影響力は図書館なんて吹き飛ばしてしまいますね。どういうルートでGoogleからCiNiiに行くんだろうと思ったのですが、CiNiiがGoogleへデータを開放したから、それらしい単語でググるとCiNiiの結果がヒットするってことでしょうか。知人からというのも12%と、図書館を離れた口コミ的な広がりも侮れません。やっぱり図書館員には聞きにくい?

そして面白いなーと思ったのが、今回の回答者の属性が、図書館員の割合が減り、学生の割合が増えてること。Googleにデータを開放し、図書館とは全く接点を持っていなかった人たちがCiNiiに流れてると言えるかもしれません。それはそれで寂しいのですが、情報検索サービスというのは図書館だけのものではないのですから、そうやって窓口が増えることは良いことですよね。

ただ、CiNiiの弱点は、海外の論文検索データベースと比べると、圧倒的に本文が少なく(それでも本文まで読める日本語の論文データベースはCiNiiか、個々の大学の機関リポジトリくらいしかないので貴重なのですが)、また無料で見られるものとそうでないものの料金体系が複雑すぎるということで、その点は今年も減点対象になってるし、こればっかりはシステムを改修するという話ではなく、人件費も著作権も絡むデジタル化の問題ですから、一朝一夕にはいかないでしょう。その点図書館は現物を所蔵し、日本中、世界中にあるそれらと、利用者とを結びつける人的システムを持っているという強味があります。今のところその点ではGoogleに勝ってると思ってるんですが。

おまけで、"CiNii"を何と読みますか?という設問も欲しかった私です。

コメント