2015年1月3日

[exhibition]東京駅100年の記憶

昨年2014年の12月で東京駅は100年を迎えたわけですが、それを記念して東京ステーション・ギャラリーでは「東京駅100年の記憶」展を開催しています。正月も2日から開館しているので行ってきました。


私の中の東京駅のイメージは、戦後すぐに再建された2階建ての東京駅です。今では東京駅の周りも東京駅自体も大分変わってしまいましたが、東京駅の赤煉瓦駅舎は基本的に保存されています。ところが展示では、この東京駅、この姿を今に残すことができなくなるような危機が2度あったことが何度か語られていました。1度目は戦災。大正の大震災をなんなく乗り越えた東京駅も、米軍の爆撃には敵わなかったそうで、大打撃を受けました。しかし戦災でも震災でもあっという間に復興する日本人、1947年には私のよく知る東京駅へと建て直され再開業。そのまま復原再建が始まる60年後まで使われてました。よく考えると私が普段使っていた東京駅は、爆撃を受け、3階部分を取り払って再建した応急処置状態の駅舎だったわけです。よく使ってたなーと思います。もう1回は、1986年。地価が高騰し東京のオフィスが足りない状況になっていたところに国鉄は民営化が決まる。すると当時副総理だった金丸信が、「東京駅を建て替えて高層ビルにし、上は民間に貸し出す」という構想をぶち上げたそうです。大きな反対運動が起こったそうですが、結局1988年に学識者等の検討会議で東京駅は保存することが決まり、さらに10年後、JR東日本は東京駅を辰野金吾設計の初期の姿に戻すことを決めました。同じ頃、今度は丸の内の大家さんである三菱地所が、丸ビル等の建て替え計画を発表し、丸の内近辺は現在の高層ビルが立ち並ぶ姿へと変貌していきます。そんな中東京駅は逆に古い姿を取り戻して、2012年に復原されました。最後の部屋で、「東京駅高層ビル化計画時の完成図には、東京駅は高層ビルになっているけれども、周りのビルはそのままの姿で描かれている、しかし現実は全く逆となった。未来を描くのはたとえ20年後であっても難しい」という解説と共に、近未来の東京駅の姿として、造成中の駅前広場も含めたジオラマが展示されていました。

途中の東京駅の増築具合を年代順に図示した展示が面白かったです。天井からは東京駅の構造体(ホーム、地下道など)が吊るされていて、その現状になるまでにどのように増築がされたのかが壁の展示でわかるようになっています。日本一の地下街を持つ東京駅周辺。まだ建て替え中のビルもあるので、まだまだ増築されそうですが・・・。


ステーション・ギャラリーの見どころは、展示だけではありません。ギャラリーそのものも東京駅内という特殊な事情をうまく利用した作りになっています。まず、展示室を出ると南ドームの2階の一室に出ます。休憩室みたいなのがあって、丸の内側を素敵な窓から見られます。


そして通路に出ると、ドームを上から見下ろすことができます。


レリーフもちょっと近い。


そして最後はミュージアムショップの中を通るのですが、そのミュージアムショップ、珍しく入館料を払わないと入れない場所にあります。ここでしか買えない「東京駅土産」もありますので、そういうのがお好きな方は是非。ショップを抜けると、1階へ降りる階段です。壁は創建時に積み上げられたレンガがむき出しになっているので、一見の価値あり。というわけで、展示品もですが、ギャラリー自体も面白い東京ステーション・ギャラリー見学でした。

中央停車場として日本一のターミナルステーションだった東京駅は、すでに昇降客数では新宿や池袋に大きく水をあけられていますし、これから上野東京ラインも開通し、ただの途中駅になりつつあります。それでも東京駅復原計画は、東京の玄関口として100年後も使うことを想定して考えられたそうです。100年後は見られないだろうけれども、周りはどれだけ変わっても、ここだけ明治そのものが生きてるような駅がこれからも残ってくれるといいなと思います。

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