山中温泉と雪の兼六園


加賀温泉の奥にある山中温泉に行ってきました。雪見温泉と蟹を食べるのが目的だったのに、初日移動したときは全然雪がなくて、北陸って冬はずっと白いのかと思ってたのに...とちょっと残念だったのですが、その日の夜から大雪に。朝起きたら、外の鶴仙渓が真っ白。

宿のお部屋から

今回のお宿は鶴仙渓のほとりにある花紫さん。年始からの感染者の急増で石川県にも蔓延防止なんたらが出ているためか、宿も列車もガラガラで、宿の大浴場は常に貸し切りでした。快適。

旅のもう一つの目的、蟹。このために年末年始に蟹食べるの我慢してたんですよね。

茹でて半分(2人分)

焼きで半分(カニ味噌最高)


さらに刺し身

そして雑炊

一人蟹一杯がついてくるコースで、蟹を堪能しました。ちなみに花紫には、一人1.5杯食べられるコースもあるのですが、それだと台物も蟹になるようです。こちらのコースでは台物は牛肉の入ったお鍋で、流石に蟹ばっかり食べてちょっと飽き気味だったので、それはそれでよかったかも。

脂身の少ない牛肉もよかったのだけれど、人参が味が濃くて最高でした

朝食に出たご飯がとっても美味しくて、しかもこの辺りで作られている工芸品、山中漆器のお椀で出してくれたのですけれど、それがとても素敵だったので自宅用にお土産として買ってしまいました。

翌日は金沢に移動して、もう一つの目的「雪の兼六園」を見に。実はこの日「警報級の大雪」(もちろん関東のなんちゃって大雪警報じゃなくて、北陸基準)になってまして、前日までほとんど雪のなかった金沢は真っ白になってました。新雪の兼六園はミシミシと雪を踏みながら歩けます。どこを切り取っても絵になって、雪の兼六園を堪能できました。



まだ全体的に白くなったばかりで、「雪化粧」という言葉にふさわしい景色。


梅は咲き始め。一足先に満開になっていたロウバイが、雪をかぶってお菓子みたいになってました。

兼六園を堪能した後は、隣の金沢城公園へ。


金沢城は度重なる火災で、創建当初の建物は残ってない(全部近年の復元)なのですが、石垣は当時のもの。休憩所の近くに置かれていた築城解説を眺めてたら、雪で客もいなくて暇していたボランティアのおじさんに、じっくり解説してもらえました。屋根は全体的に瓦じゃなくて、銅板が棒状になって貼られてたのは銃撃に耐えるためとか、壁の裏側に作られた支えのような構造は、上から攻撃するために屋根に登る板を渡すためとか、ものすごく備えはできてたのに、「一度も戦ってないから強かったのかどうかはわからない」、というオチまでついて面白かったです。ブラタモリでもやってた石垣に掘られたマーク。これもはっきり見られるところも。雪に埋もれた解説板を掘り出して説明を見ながら観察。


お昼は近江町市場のお店でお寿司を食べたのですが、おまかせ6貫で海苔の味噌汁がついて1100円という値段から、多分普通の(よくあるネタの)寿司が出てくるんだろうと思ったのに、シャリが透けて見える新鮮なイカから、蟹まで(食べるまで実はカニカマでしょと疑ってた、ごめんなさい)超豪華ラインナップで、東京なら絶対3000円取れると思ったのでした。

お昼の腹ごなしにひがし茶屋街まで散歩(もちろん雪の中を)。ひがし茶屋街は、江戸時代に作られたいわゆる川向うの歓楽街。近年カフェやおしゃれな雑貨店が内装をリニューアルして入り、観光地としての地位を確立したみたいです。小京都金沢としては祇園と言うのかもしれませんが、私は消失してしまって区画以外に面影のない吉原が残ってたら、こんな感じだったのかもと、古い花街を見るといつも思います。


丸八製茶場が出している一笑という加賀棒茶オンリーの喫茶店(まさに喫「茶」店)があり、そこでお茶いただきました。旦那は献上加賀棒茶を、私はオリジナルブレンド的な季節のほうじ茶「みなみさやか」をいただいたのですが、この季節のお茶が香りもよくて甘みを感じるタイプで、お土産のお茶も購入。帰ってきてから飲んでもやっぱり美味しいので、リピートするにはどうするのかと思って検索したら、品川エキュートにもお店が出てて、「東京で買えないものはない」感を強くしたのでした...


石川県、子どもの頃にも行ってるのですが、大人になってからこそ楽しめるものもあるのですね。ちょっと前に能登半島も自転車で行きましたけど、さすが加賀藩と思えることがたくさんあって、ワタシ的にはとてもお気に入りです。


コメント