2008年6月6日

サンマータイム

切られても切られても再生するプラナリアのように、批判を浴びながらも何故か再浮上してくるサマータイム。そのメリットがいまいちはっきりしませんが、最近再び話題になっています。たまたまカウンターに「サマータイムについてディベートがあるから、それについて調べなくちゃならない」という学生がきて、いくつか資料を提供したのがきっかけで、もうちょっと調べてみようかな〜と、百科事典を引いてみました。

サマータイムは、イギリスで1900年代初頭に発案され、何度か廃案されたあと、イギリスではなくドイツで導入されてヨーロッパに広がったこと、終戦直後の1948年に一度「夏時刻法」として導入されたが、散々批判されて1952年に廃止になったということが分かりました。

さて、ではなぜ1948年からたった4年で廃案になったのか、当時の新聞を検索してみたのです。1948年から1952年、そして夏時刻をキーワードに、朝日新聞を引いたところ、

「夏時刻廃止法案を可決_サンマー・タイム 」(1952年3月29日朝刊)

という記事を見つけました。夏時刻廃止法案を可決、までは良いのですが、その後ろ。

サンマー・タイムって何?

再度、キーワードをサンマー・タイムにして検索し、記事を読むと、どうも当時はサマータイムではなく、サンマータイムと呼んでいたようなのです。綴りのSummerを素直に日本語読みすると、確かにサンマーと言えなくもありませんが、サマーだと青い空のイメージなのに、サンマータイムって何か臭いそうなんですが。

さらに、日本法令索引で、夏時刻法制定時の審議経過を確認したら、議会でもサンマータイムと呼ばれてました。これが公式の言い方だったんですね。savingはセーヴイングと、あえてウに点々なんていう特殊な文字を使ってるのに、なぜサンマー。


 この法案は、欧米各國におきまして古くより実施せられ、好成績をあげておりますいわゆる夏時刻、英語で申し上げるとサンマー・タイムあるいはデーライト・セーヴイング・タイムの制度、すなわち夏季の一定期間を限り、標準時より一定時間繰下げた時刻を常用する制度の、きわめて合理的かつ有益なるに鑑みまして、これをわが風土に適合するようにして採用しようとするものであります。
 その主要な利点は、第一の國民生活において日光を十分に利用することによつて、國民保健の増進に寄與し得ること。第二に光源としての日光を十分利用することによつて、電力、石炭等の重要資源を節約すること員できること。第三に夏時刻という國民常用の新しい標準時刻を採用することにより、心理的に無理なく國民の間に日光活用のよき習性が生れること等にあるのであります。

(昭和23.4.26 衆議院労働委員会での法務政務次官・松永義雄氏による法案説明)

これからサマータイムならぬ、サンマータイムを広めませんか、福田さん。サンマの季節と共にやってくる、サンマータイム。

昭和23年時も、同じような説明で、そして同じような疑問(労働時間が増えるだけとか、東西南北に長く、かつ緯度も低い日本に夏時間は合わないのではとか)が出されてるのですが、特に大きな議論も無いまま、この法案は衆参両院を通過します。

ところが数回やってみると、やっぱり日本人の生活リズムに合わなかったようです。昭和26年時に行われた世論調査が内閣府政府広報室のサイトに掲載されていますが、半数以上が「やめたほうがよい」で、よく政府が使う「あってもなくてもよい」を含めると約7割が否定的。最も多かった理由が「農(漁)村生活にぴったりしないし,つい労働過重になる」だそう。日本人は明るい内から仕事をやめて帰るって、気分的にできないのかもしれません。あえて、緯度50度の地域が導入してる制度を、30度そこそこの国が入れる必要ないですよね。導入したら混乱は起きそうだけど、あまりメリットなさそうな感じがするんですが。。。。23時にパチンコ屋が閉まるのって「早いんじゃない?」と思える首都圏にいると、なんか1時間2時間ごまかしたからって、何が変わるのかどうしても理解が出来ない私なのでした。

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