[movie]ニュースの天才


原題::Shattered Glass
監督・脚本:ビリー・レイ
出演:へイデン・クリステンセン, ピーター・サースガード, クロエ・セヴィニー, ハンク・アザリア, スティーヴ・ザーン, メラニー・リンスキー, ロザリオ・ドーソン
配給:ギャガ・コミニュケーションズ
2003年/アメリカ/1時間34分/カラー/

スティーヴン・グラスはアメリカで最も権威あるニュース誌"The New Republic"の最年少記者。愛嬌があり、周りにも気を配る彼だったが、記事は面白い。徐々に頭角を現し、他誌からの執筆依頼が舞い込んだりしているが、控えめな態度は変わらず、同僚たちからも好かれている。そんなある時、グラスはスクープ記事を書いた。ところが・・・


そう言えば英語(というかアメリカの)映画見るの超久しぶり。セリフが英語だ、ということでそんなことを思いました。

もっと映画のために脚色されてるのかと思ったのですが(いや、脚色はされてるんでしょうけど)、意外と淡々とした映画でしたね。だからこそアメリカのニュース誌の裏側ってこんな感じなのか、という現実感がよく出てた気がします。ジャーナリストとか、ニュース誌とかいうと、正に足の引っ張り合い、生き馬の目を抜くって感じの雰囲気なのかと思ったら、この主人公の同僚は、主人公の致命的なミスが発覚しても、彼をかばおうとしたり、本気で慰めたり。もちろんライバルと切磋琢磨という側面もあるのでしょうけれども、同僚を大切にする雰囲気はとってもいいなあ、こういう会社だから記者として人として成長するんだろうなあ、と思ったのでした。

「ここがダメだからこれはダメ」という減点方式と、「ここが良いから、こういう仕事をさせよう」という加点方式と、結果は同じかもしれないけれども、そのバックにある考え方がちょっと違うだけで、人の動きも随分変わってくるのでしょうね。

実際映画の結末はそんな甘っちょろいものではないのですが、途中のそんなシーンがとても印象的でした。そしてスティーヴの現在もすごかった(笑)。失敗を許してくれるお国柄というのは聞きますが、日本人の私にはジョークとしか思えません。

それにしても、あまりにチェックがずさんだと思うのは私だけ?図書館ではどこを探しても出てこないような本は、まずその本のタイトルを疑うのが基本。人名の典拠を作るときもそうでした。「このレベルの人が出てこないわけがない。とすると綴りが間違っている可能性が高い」。GoogleやYahooなんかの大手サーチエンジンは、典拠としては信用できないけれども、その存在を確認するのには結構役に立ちます。そのくらいはするべきなんじゃ。。。と思うんですけど。

実話だそうですから、新聞記事にもなってますよね。大学で調べられるかな。ちょっと検索してみよう。

(追記)
ありましたありました。問題の"Hack Heaven"は The New Republic v. 218 issue 26に、謝罪文は"To our readers"と題して v. 218 issue 26に。内容も映画そのもの。映画の中身が現実で検索されてしまうとちょっと変な気分ですね。

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