[movie/スカパー]ニュー・シネマ・パラダイス

ニュー・シネマ・パラダイス

発売日:2000/08/11
価格: ¥ 4,935

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原題: Nuovo cinema Paradiso
監督: ジュゼッペ・トルナトーレ
出演: フィリップ・ノワレ, ジャック・ペラン, サルヴァトーレ・カシオ, マリオ・レオナルディほか
1989年/イタリア・フランス/155分/カラー

ローマで成功しているサルヴァトーレの元に、30年間音信不通だった母親から電話があった。アルフレードが亡くなったという知らせだった。その訃報を聞いたとたん、サルヴァトーレは戦後間もないシチリアの田舎町での子供時代を思い出した。そのころ、村の大人たちからはトトと呼ばれていたサルヴァトーレは大の映画好き。教会の小僧として手伝いをしながら、映写室に潜り込んで、映画技師のアルフレードの世話になっていたのだ。


ビデオの普及によって、一時期衰退の一途をたどっていた映画が、再び息を吹き返してきています。が、それはかつてこうして人々を虜にした「唯一の娯楽」である幻影の世界ではなくて、数ある娯楽の一つとしてですよね。子供の頃、私の父はこづかいを貰っては映画を見に行ってたと言ってましたが、そういう時代だったのでしょう。なんか今とは輝きが違うというか、映画と現実との距離がものすごく遠かったんだなと思えました。

30年ぶりに帰ってきたとき、「村は全く変わっていないのに、知らない人ばかり」と言ったトトの気持ちは、よくわかります。私は小学校・中高・大学と、全く別の土地で過ごしているので、それぞれの場所がトトの中での「村」の感じなんですよね。知らない人ばかりの中で、何十年も同じように過ごしている人たち(でも歳を取っている)がいる。懐かしいような、寂しいような、そんな感じ。彼の表情にそれがすごーく現れていて、私はその部分に一番共感しました。村では全く涙を流さなかった彼が、今の自分の居場所であるローマに帰ってきてから形見のフィルムを見て涙を流すシーンも良かったです。もう自分の知っている村は、このフィルムの中にしかない、そういう感じだったのかも。

評判どおりの良い映画でした。でも私は今の映画も映画館も好きですよー。

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