2006年12月27日

[movie]犬神家の一族 (2006年版)



監督: 市川崑
出演: 石坂浩二、松嶋菜々子、尾上菊之助、富司純子、松坂慶子、萬田久子
2006年/日本/カラー/120分

信州にある犬神家は、製薬で一大財産を成した大財閥。その創始者である犬神佐兵衛が亡くなった。彼は亡くなる直前、弁護士に遺言を預けたと言う。ところがその遺言は、腹違いの3人の娘、松子(富司純子)、竹子(松坂慶子)、梅子(萬田久子)を完全に無視し、恩人の娘である野々宮珠世(松嶋菜々子)が、佐兵衛の3人の孫、佐清、佐武、佐智のいずれかと結婚し、すべてを相続するというものだった。不穏な遺言状に法律事務所の若林は。金田一耕助(石坂浩二)に仕事を依頼するが、時既に遅し。金田一が若林に出会う直前、若林は何者かに毒殺される。しかし殺人はそれだけでは終わらなかった。



市川監督の映画は、絵がとても好きです。この監督、「日本」を本当に美しく撮る監督だと思うんですよね。独特の表現とか、市川監督の作品だと知らずに見ても「あ、これって市川監督だなー」と思うくらい、個性があると思います。そして、その表現は、こういうちょっとホラーっぽいミステリーとよく合ってると思うのです。

『犬神家』はドラマもほとんど見てると思うのですが、今回秀逸だったのは4人の女優。富司純子、松坂慶子、萬田久子の毒たっぷりの母親っぷり+カマトトぶって実は裏で警察にチクるずる賢さも併せ持つ松嶋菜々子。全体として、終戦直後という雰囲気は皆無でしたが、それは結末とは全く関係ないし、この4人の毒がすごかったから許してあげようという感じ。松坂慶子の狂乱ぶりとか、素じゃないかと思ったくらい怖かった。

(ネタバレなので、白くします)

ところがもう一方の重要人物、佐清(尾上菊之助)はどうよーという感じ。これがビルマで死線を越えて来た顔かよ、という線の細さ。どっちかっていうと白マスクを被っていた方が男前だったと思ったのは私だけ?私が最も佐清として良かったなーと思ったのは、石黒賢だったんですよね。やっぱりああいう無精ひげが似合う系のほうが良かったんでは。

(ここまで)

佐清の謎部分が、全てが埋まる最後のピースだったと思うので、もう少しそれをドラマチックに演出して欲しかったな〜。ストーリーも結末も分かっているから、ドラマチックだと思わなかっただけかもしれないけど・・・。でも、あの写真の生々しさまで(最初からちょっと気になってた)ちゃんとした伏線になってるところが結構巧いなと思った私でした。遙か昔に読んだ原作を隅々まで覚えてるわけじゃないので、それが演出だったのか、それとも原作に忠実だったのかは不明ですが。

あーあと石坂浩二以外に金田一候補はなかったのかな・・・。さすがにもう石坂浩二は歳すぎかな・・・と。全力疾走(?)してるの見てて、痛々しかったです、残念ながら。

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