Google ScholarにCiNiiのデータ搭載

先週、CiNiiの書誌データがGoogle Scholarから検索できるようになったみたいだ、というニュースは流れていましたが、今日国立情報学研究所から正式なプレスリリースがあったようです。

「国内学術論文300万件の利便性を飛躍的に拡大 —NII学術コンテンツ基盤の情報発信力をGoogleで強化—」プレスリリース資料(国立情報学研究所)

CiNiiは国内大学紀要や学会誌を中心に、論文が検索できるデータベースで、書誌情報300万件、特に学協会の論文誌については、全文まで見られるものが多く存在するデータベースです。ここまでやったのなら、各大学の機関リポジトリに大金を投入するのではなくて、国内の大学紀要について、一気にPDF化すればよいのにーと思うのはわたしだけでしょうか。「こうするんだ」と決めてしまえば(決まるまでが長いとも言う)、そこから先はものすごく速いのが国の仕事。一方で、NACSIS-ILLという図書館間の相互貸借システムを通じて、複写のやりとりがされている件数は毎年100万件を超えており、わたしの感覚ではその多くが紀要類の複写なのです。そうして外から検索・閲覧できる割合が増えれば、いろいろ言われている大学紀要のレベルの底上げにもなるのではないかなぁと思ったりもするのですが。

いずれにせよ、ネット上の学術界では無いに等しかった「日本語論文」が、こうして徐々に広まっていくことは良いことだと思います。何しろブログの標準語は日本語だそうですから。

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