マイナス2桁の世界

トロントの緯度は、北緯43度。日本で言うと、札幌市と同じくらいです。ただ、日本の極寒地や、豪雪地帯と比べると、その気候はちょっと異なります。巨大な大陸の内陸部にある巨大な平地であること、南に大きな湖が位置していることなどが、気象条件を少し変えているのだと思います。雪が思ったよりも少ない代わりに、気温の振れ幅が大きいのです。0度を上回り、雨が降るときもあるかと思えば、マイナス2桁になることも稀ではありません。

先週の土曜にどかんと雪が降ってから、本格的な冬がやってきた気がします。雪は溶けることなく、再び土曜日にまとまった雪が降って、トロントは完全に雪化粧しました。去年は全然雪がなかったと何人かに聞いたので、今年は特殊な気象現象が大好きな私のために、本当の冬がやってきてくれたようです。



今日、久々に雲ひとつない良い天気に恵まれました。ただし、外の気温はマイナス10度を下回っています。風が強いので、体感気温はマイナス20度以下の発表です。陽が当たる場所(特に屋根)の雪が徐々に溶けるのですが、気温が異常に低いので、すぐに氷に戻ります。我が家のポーチの氷柱はこの1週間で地面に届きそうになってきました。



オンタリオプレイスまで行ってみると、綺麗な雪原が見られました。パウダースノーなので、雪がまき上げられて空中でダイヤモンドダストのようにキラキラ輝いています。だから風が雪の上に作る模様も面白いです。あんまり考えずに雪原をかきわけて行っちゃったのですが、途中脛まで埋まったとき、「そうか、実は下が池だったりしても分からないんだ」とちょっと肝が冷えました。



風力発電のプロペラの下には、「積もった雪が上から落ちてくることがあります。この場所に入るときは自己責任で」という看板が掲げられていました。



そしてオンタリオ湖がみえてきたのですが・・・・なんか白い・・・・ああ!凍ってる!!!!



確かに前の家主さんが言ってました。すごく寒い日は、朝になるとオンタリオ湖(トロント・アイランドとハーバーフロントの間)が凍ってることがあると。自分のヒヤリングが間違いじゃなかったことは証明されましたが、相当特殊な条件が重ならないと厳しいんじゃないかと思ってました。でも・・・本当に凍ってる!



もうすでに昼を回っています。つまり、この流氷のような氷は、日中もこのままということですよね。オンタリオ湖が90%凍結する可能性は1%、しかも最後に完全凍結したのは1934年。でも今年は地球全体が異常気象だし、観測史上6位の積雪を記録した「ホワイトクリスマスのニューヨーク」を見たので、「オンタリオ湖100年に一度の奇跡」を少し期待しちゃいます。全部凍らなくても、アイランドとの間がもう少し凍ったらトロント・アイランド行きの船に乗ってみたいです。砕氷船みたいかな。いや、完全に凍れば、トロント・アイランドまで歩いていけるかな(試す勇気はないけど)。

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