2017年9月2日

五能線の旅(1) 秋田〜十二湖

JR Gono Line linemap
五能線は秋田県能代市の東能代駅から、青森県南津軽郡田舎館村の川部駅まで、日本海側の海岸線を舐めるように走る全長約147.2kmの鉄路です。しかし、秋田と弘前や青森といった都市を行き来するには内陸を走る奥羽本線のほうが格段に早く本数も多いなか、特に冬の気候が厳しい日本海側を遠回りする鉄道の運営は厳しいようです。経営母体がJR東日本だからこそ生き残っているものの、五能線自体は民営化されて以来、1日の平均通過人員が初年度を上回ることは一度もなく、ここ数年は平均約650人/日あたりをウロウロしています(JR東日本『路線別ご利用状況』による)。そのうち主に使われているのは五所川原-川部間で、海岸線に沿った部分の通過人員はその1/3です。

当然その利用率は時刻表にも反映され、朝8時頃に列車が出てしまうと、次の普通列車はお昼過ぎという駅も少なくありません。その多くが無人駅です。

いつ廃線になってもおかしくない五能線ですが、JR東日本秋田支社の努力により、20年前から運行を始めた「リゾートしらかみ号」が大人気。風光明媚な場所を通る路線とあって、観光客を呼び、右肩下がりだった利用者数も近年はなんとか横ばいを続けているのです。普通列車が1日5本という駅がある中、全席指定の快速リゾートしらかみ号は秋田-弘前間を上下各3本走り、赤字路線を支えています。そんな五能線に乗る旅をしてきました。

東京発のこまち1号で秋田へ。角館までは秋田新幹線に乗ったことがあるのですが、そこから先は初めて。地図を見ていて「もしや」と思っていたのですが、秋田新幹線って大曲駅で方向転換するんですね。ただ大曲-秋田間はそれほどの距離ではないので、乗客に座席の転換を促すことなく、後ろ向きに進みます。ちょうど反対ホームに東京行きのこまちが入ってきたのですが、それも座席は逆向きになっていました。

秋田駅からリゾートしらかみに乗り換え、と言いたいところですが、この日はリゾートしらかみ3号のスジに、五能線クルージングトレインという別の列車が入る日でした。以前はリゾートしらかみとして利用されていた車両なのだそうですが(なので、展望室もある)、大分草臥れた感のある車両です。


この五能線クルージングトレインでも、「リゾートしらかみ乗車証」(沿線施設で割引サービスがある)は貰えますし、時刻表は全く同じ、ちゃんと車掌さんによる見どころ紹介もあり、景色の良いところでは徐行運転をしてくれますから、多分鉄分多めの人以外には「リゾートしらかみ」として認識されていると思います。(逆に鉄分多めの人には、旧車両の良さがあるのでしょうか)

秋田駅を出ると、外の景色は一面の田んぼ。そろそろ稲穂の先が倒れてきて、色付き始めてる感じでした。遠くにはいつか自転車で行きたいと思っている寒風山も見えます。


約1時間ほどで、東能代駅に到着します。東能代駅は五能線の始点。ここまでは奥羽本線で、ここからが五能線です。ここで列車は方向転換します。


隣のホームには、これまた懐かしい雰囲気の列車が停まっていました。東能代-能代という行き先プレートがあったのですが、隣駅の能代駅と行ったり来たりしているのかしら。


ここでこんなに写真を撮れているのは、東能代駅で15分もの停車時間があるからです。そもそもこんなところまでレンタカーではなく電車を使って来ている人は、多かれ少なかれ鉄分含みな方たちなので、駅の中で思い思いに過ごします。

そして、出発するとすぐ次の能代駅。ここで再び19分の停車です。単線なので、上下線のすれ違いと時間調整のためなのでしょうけれど、快速とは名ばかりです。この能代駅には駅の中にバスケットゴールがあります。能代工業高校バスケットチームがあるために「バスケの街」とも言われる能代。この長い停車時間を使ってフリースローを楽しんでもらおうという趣向です。


見事ゴールした人には、お土産も。ええ、ゲットしましたよ。フリースローなんて、高校時代以来だと思いますけど、なんか運良く入っちゃったんですよね。能代は林業も盛んらしく、記念品は地元の秋田杉を使った(恐らく間伐材?)のコースター。お気に入りです。


12:16、再び走り出した列車は岩館駅の辺りから海辺に出ます。この日は残念ながらやや曇り空で、青い日本海を見ることはできなかったのですが、それでも徐行運転をしてくれて、ある意味日本海らしい景色を楽しみました。


13時過ぎ、十二湖駅到着。宿の用意してくれたバスで、一旦宿に向かいます。本日の宿はアオーネ白神十二湖です。

(2)へ続く

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