2020年を振り返って

正直、今年はなかったことにしたい、と思っているのは私だけではないはず。 何年も楽しみにしていたオリンピックは延期、自粛生活が続き、旅行にも行けず、ありとあらゆるイベントが中止に。大学(=職場)の様相も一変しました。新型コロナウイルスとは何だったのか、とか数年したら誰かが書きそうですけど(もうありそうだけど)、21世紀になって、世界が昔見たSFに近づいてきても、太古の昔から苦しめられてる疫病には勝てないんだと思い知らされた1年でした。

・Netflixを契約
映画は映画館で見ると公言する私ですが、海外ドラマもよく見ます。2年前まではスカパーを契約してましたが、その後Huluとアマプラへ移行、この自粛期間にとうとうNetflixに手を出しました。以降、すっかりNetflixのオリジナルドラマ・映画にはまってます。すごいなと思うのは、アメリカだけじゃなくて、日韓はもちろん、ヨーロッパや南米のオリジナルドラマもあること。世界中がロックダウンに陥ったおかげで、Netflixはものすごい増収だったそうですが、それはやっぱりコンテンツ量と多様性おかげだと思います。

・在宅勤務
大学、しかも図書館で働く私に「在宅勤務」なるものは無縁と思っていたのですが、突然その在宅勤務がやってきました。これが案外できちゃうものですね。そもそも20年くらい前から大学の資料(特に外国語の学術雑誌)は、デジタル化シフトが激しくて、いちいち図書館にいかなくても家からアクセスできるんです。分野によっては、パソコンだけで大概の資料が手に入ることもあり、図書館の入館者は世界的にも漸減傾向でした。質問もネットで受け付けるのが主流になっていましたし、一番のネックである授業がオンラインになってしまいましたから、資料の探し方を案内するセミナーも全てオンライン。だったら家のほうが声も出せて便利だったりします。幸いにして、ウェブ会議システムや、容量無制限のクラウドストレージサービス、GSuite for Educationなど必要なサービスがすでに契約されていた関係で、そのまま自宅に仕事場が移っただけという感じでした。移動時間がないのも楽でしたし。さすがに秋からは対面授業が始まり、異動などもあってほぼ毎日出勤してましたが、今後も就業規則化されて続くと良いとおもう制度のひとつ。オンライン授業については賛否両論ありますが、それは様々な授業を総合してみた時の賛否両論なのであって、少なくとも職場の大学は、大規模一方向の授業はオンラインのほうが良いという意見が多かったですし、特に2年生以上はある程度友人もいるのでオンラインを是とする傾向が強いというアンケート結果もありました。一方で、オンラインはちょっとした雑談から始まる情報共有とかひらめきとかは生まれにくいですね。また、ここ数年文科省からの号令で急速に取り入れられていた学生のグループ学習の機会を提供するのが難しくなっているのも事実。何でもオンラインに移行できるかと言われると微妙です。会議も懇談が多いような会議では、オンラインは意思疎通がしにくいなと感じることもありますし。なにはともあれ、否応無しに全教職員、全学生がオンライン授業・在宅勤務を体験したことにより、その良し悪しや使い所といった知見が急速に蓄積されてきており、おそらくコロナを完全に制圧したとしても、全面的に対面授業にするという未来はないのではとも言われています。

・GAS(Google Application Script)がめっちゃ便利
そんなに真剣に使ってなかったGSuiteだったのですが、ぱっと作れるフォームとして便利だったのもあり、Googleフォームでもろもろ作成されることが多くなりました。単純にフォームだけ使うと自由度低いのに、GASでスクリプトを書くとものすごく便利に使えることに気づいて、久しぶりにスクリプトをガンガン書きました。問題はスクリプトを書いたり、他人が書いたものを見て直せたりする人が限られちゃうこと。どうやって継承してきますかね。これもコロナ禍で得たもののひとつ。

■今年撮った写真4枚で1年を振り返ります。

ぜーんぜん旅行に行けなくなってしまった今年ですが、夏にオリンピックがあるからと、前倒しでパラオ(1月)とベトナム(2月)に行っていたので、実は今年も海外旅行はしたのでした。どちらも別の意味で面白かった。特にベトナムは本当に近いのにアジアのエキゾチック感満載で、さらに物価も安くて、弾丸旅行に最適です。パラオで久しぶりに(でも個人的に比較的遭遇率高い)飛行機トラブルに遭って1日延泊することになってしまい、重い腰をあげて航空機遅延保証のついたカードに切り替えたのでした。でもそういうのにするとトラブル起こらなくなるんですよね。まあお守りみたいなものか。国境が純粋に旅行者に開くのはいつかな。


都内に越してもう10年が経ちます。もちろん便利な都市であることは自明ですけれども、観光地としての東京を見直しました。というのも、コロナで全然旅行に行けなくなってしまい、さらにGoToも都民はだめと言われて、都内で遊ぶしかなかったからです。スカイツリーや東京ステーションホテルが半額になったり、と都内の観光地もそれを後押ししてくれました。これもコロナ禍で得たもの、かな。

秋になって東京もGoToトラベルが使えるようになり、一度行きたかった法師温泉へ。こういう古い温泉宿良いですね。もちろん維持は大変だし、超絶不便な場所で必要な物資の輸送も大変かと思いますので、若干高いのが玉に瑕ですが、私はお気に入り。来年頭にも別の山奥温泉へ行ってきます。


■映画

映画はコロナの影響を受けた業界のひとつ。何ヶ月も映画館が開かなくて映画館ロスに陥りました。私は映画が好きというより、映画館が好きなので、自粛期間に映画館行けなかったのは結構辛かった。映画館が再開したあとも、洋画の大作は封切りが先延ばしになったり、オンライン配信のみになったり、影響は続いてますが、逆に大作がなくなったせいで映画館に掛けられた作品もあったのかも。年後半は良作続きで全体的には今年も映画に満足した一年でした。なんだかんだで映画館で見たのは『風の谷のナウシカ』も含めて51本。

いくつか挙げると、女性が生きにくい社会で強さを発揮するというテーマ、最近多いと思うのですが、『パピチャ』、そして『THE CROSSING : 香港と大陸をまたぐ少女』、よかったです。また、東西の死生観の相違に踏み込んだ『フェアウェル』もお気に入り。子供の頃好きだった若草物語をベースにしたオルコットの半生記、『ストーリー・オブ・マイライフ』も良かった。
社会派を完全に離れたコメディ系としては、初笑いに最適だった『エクストリーム・ジョブ』、筋肉バカのスパイと賢い少女のバディムービー『マイ・スパイ』最高でした。来年もたくさん楽しい映画が見られますように。

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