全部、青い。モルディブ プロローグ - モルディブという国 -


今年少しまとまった休みが取れたので、久しぶりの海外旅行。モルディブに行ってきました。なんかインド洋っていうのがいいなあと思ったのと、このところ次々起こる想定外の自然災害や、たびたび起こる戦争に、今は行ける国もいついけなくなるかわからないと思ったのもありました。前から行きたかったんですよね。モルディブ。

今回は時系列ではなく、以下のような5分割にしてみました。これから行く方の参考になれば。

モルディブ共和国は北緯4度10分東経73度30分とほぼ赤道直下に位置する大小1200もの島からなる国です。日本と同じで南北に長いのですが、環礁でできているために標高はほとんど0。2004年のインド洋大津波では大きな被害が出たそうです。全島合わせても東京23区の半分にしかならない広さで、人口も40万人と非常に小さな国。ただ実質GDP成長率は5%を超えており、ある意味成長余地のある国なのかもしれません。GDPの4分の1が観光収入。中国、ドイツ、英国からの入りが多く、日本は8位(2014年)。宗教は100%イスラム教で、リゾート以外ではお酒は提供されません。豚製品の持ち込みは不可。文字はアラビア語のように右から左に書くタイプで、結構可愛らしい文字でした。現地語はディベヒ語、現地通貨もあるそうですが、リゾートでは英語が公用語、通貨も米ドルです。現地通貨を見る機会はありませんでした。

モルディブというとサンゴ礁のイメージがあると思います。間違っていません。環礁は海中火山の周りにサンゴ礁ができ、真ん中の火山が沈下してサンゴ礁だけが残って作られるという説が有力だそう。サンゴ礁は波を打ち消すことで潮の流れからビーチを守り、森を守ってくれています。ところが近年の温暖化によってモルディブのサンゴ礁は絶滅の危機にあるそうです。もしサンゴ礁がなかったら、もともと少ない国土が波に削られ消えていくこの国にとって、これは死活問題です。私が滞在したリゾートでは、サンゴ礁を復活させるためのプロジェクトが行われていて、サンゴのかけらをくくりつけた柵を海中に沈めて5年間培養し、それをサンゴ礁に戻す活動をしている、と説明を受けました(たまたまバーで飲んでたら、そんなプレゼンが始まった)。また、プラスチックゴミが海の生物に影響を与える話もしていて、そのせいか全てのストローは金属製でした。


モルディブへ行くには、ツアーが基本です。というのもマーレまでの航空券は安く上がったとしても、リゾート単発で予約すると宿泊料金は1泊5〜10万円と目の玉が飛び出るほど高く、また空港からリゾートまでの移動にも別途往復運賃も取られたりするからです(空港リゾート間の公共交通はありません)。結局パッケージツアーのほうがずっと安いです。そのためモルディブを専門とする旅行会社も多いらしいです。いろいろ特典がつくのと、職場の福利厚生で割引が効くのでJTBにしちゃいましたが、いくつか比較してもよいのかも。またリゾートによっては大手では扱っていないようなところもあるので、行きたいリゾートがある場合は専門ツアー会社のほうが良いのかもしれません。1島に1リゾートがあり、空港を出たらそこへ連れて行かれて、再び空港から出るまでその島に閉じ込められます。ので、リゾート選びは重要です。

時期としては9月は一番安い時期です。つまり旬ではありません。雨季の真っ只中で雨が多く、風も強くて波が高い時期でもあります。が、一番高い1月頃と比べると、約半額。もっと高いイメージがあったので、意外でした。ただ、8日のお昼ごろにチェックインして、11日の午後8時までリゾートにいましたが、昼間雨に降られたのは最終日の午前中2時間くらいだけでした。ショップのお姉さんが「私ここに来て5年になるけど、雨降るときはいつもこんな感じ。突然大雨が降ったかと思うと、何もなかったかのように晴れる」って言ってました。ただやはり波は高かったかな。


宿泊の形態としては、滞在中の食事やアクティビティ全込のオールインクルーシブまたは朝夕食付きのハーフボードが基本ですが、オールインクルーシブはツアーやリゾートによってはなかったりもします。今回我々はハーフボード+300米ドルのルームクレジットという契約で滞在しましたが、案外無料のアクティビティも多くて、その上そんなに飲まないので全然問題なかったです。ハーフボードとオールインクルーシブの値段の差は6日間で大体10万くらい。リゾートの諸費用は高いとはいえ、相当お酒を飲むとかしない限りはハーフボードで問題ないと思いました。逆に安いツアーを見ると朝食だけというのが結構あります。これはやめたほうが良いです。料理もお酒も日本の一般的な感覚からすると3倍くらいの価格ですから、多少値が張ってもハーフボード以上にしておいたほうが無難です。


リゾートの選び方はいろいろですが、今回滞在日数が4日間と限られていたので、空港からスピードボートで行けるリゾートを選びました。また我々はダイビングをするわけではないので、ハウスリーフ云々よりも、「飯がうまい」を選定基準にしました。あとは予算との兼ね合いで、タージ・エキゾティカ・リゾート&スパを選択。欧米資本のリゾートよりも安く、インド資本だけにカレー系を中心とするお料理が美味しいと評判だったのが決め手でした。多分どのリゾートを選んでも十分満足するだけのホスピタリティがあると思うのですが、初のモルディブ滞在はすごく楽しくて、人も良くて、そして何より何を食べても美味しくて、良い記念になりました。次もここを選びたいと思ったし、一方で他のリゾートにも行ってみたいと思える、そういうところがモルディブの良さかなとも思います。


全部、青い。モルディブ その1ーモルディブへの往路・復路 お土産事情ー に続く

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