[3連休で楽しむベトナム・ダナン]3. ホイアン旧市街を歩く


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宿から車で約30分のところにあるホイアンは、世界遺産にも登録されている古い街です。宿から無料のシャトルバスが出ているので、それに乗って2日目の午後に行きました。

ホイアンは16世紀ごろから交易の拠点として栄え、ポルトガル・オランダの船が出入りしていたほか、日本からは朱印船もやってきていました。その後華僑が移り住んだために中国風の家屋や中国人たちが集う会館があちこちにあります。中でも特に立派なのが福建会館。中国系と思われる方たちは、長い線香を買って五体投地のような拝礼をしていましたが、日本人の我々は作法がわからずふつうにお寺にお参りするスタイルで。

福建会館
中国系の寺院ではよくあるらしい螺旋状の線香。日本語の短冊が掛けられたものもあった。
ベトナム戦争の激戦地となったホイアンでしたが、終戦後に廃墟を国有地化して保存・修復が行われ、1999年には「ホイアンの古い街並み」として世界遺産に登録されました。京都の町家のように間口が狭く、ウナギの寝床のように奥に長い家が、お土産屋、カフェ、商店などとなり、統一感があって美しく、世界中から人が訪れます。途中何度も団体を案内している人を見ましたが、話しているのはフランス語、ドイツ語、タイ語、日本語、朝鮮語、そしてもちろん中国語と様々な言語でした。町に点在する遺跡はチケット制。町のあちこちにあるチケット販売所で5枚1組12万ドンのチケットを購入します。この収益が、ホイアンの街並みの維持費になっているそうです。12万ドン=600円くらい。

こちらは表側。
川に面しているのはむしろ裏側
ホイアンの町家は、通りに面した側にパブリックスペースや商店となる棟があり、それを抜けると中庭があって、さらに奥にプライベートスペースのある棟が繋がっているようです。いくつか「〇〇の家」という中が見学できる家があり、どれもその典型例に当てはまりました。暑く日差しが強いことから窓は狭いほうが良いのでしょうけれども、一方で湿気も多いので風通しは保ちたい。また外の光や空気を取り入れられるということなのでしょう。自然にマッチした家です。

タンキーの家(表口)
ドックアンの家の中庭。古くは外国書を売る書店、20世紀には漢方薬を販売する店となった。
独立運動支持者たちのたまり場だったそう。
この町家の形は福建省の町家に似ているようですが、中国風の作りの中に、日本的な建築様式が取り入れられた家もあり、アジア文化の交差点であることがうかがえます。また、20000ドン札の裏面に描かれ、フォトスポットとしても人気の来遠橋(=日本橋)は、日本人が建設したと言われていますが、屋根の意匠などは唐風の雰囲気があります。


渡ってすぐのところにあるフーンフンの家の2階から入り口がよく見える
この細長い町家づくりの間を縫うように細い路地があってそれがまた趣あって素敵。古い映画を見ているよう。


ベトナムも旧正月を祝う国です。テトと言って、今年は1月25日。日付は毎年変わります。まだテトから日が経っていないからか、あちこちに新年を祝うモニュメントが残っていました。



ホイアンのハイライトは夜。ホイアン名物のランタンが灯り、ランタン屋が本領を発揮します。ランタンは売り物で、小さいものから大きいものまでいろいろです。机に置ける形の竹細工のような電気ランタンが良いなと思ったのですが、コンセントの形状が異なるので諦めました。ベトナムの一般的なコンセントはC型、電圧は220V/50Hzのため、恐らく日本では使えません。なお、リゾート内や空港のコンセントはマルチタイプでしたから、日本のA型コンセントがふつうに使えますが、電圧は要注意(iPhoneなど最近のスマホのアダプタは通常100-240Vまで平気)。

模様もエキゾチックだったり、和風だったり。
アンホイ橋も派手にライトアップ
川にはランタンをともしたボートが行き交う。アンホイ橋周辺ではボートの呼び込みがすごい。

Tam Quan chùa Bà Mụ っていうらしいですが、お寺の門というだけで詳細不明。
ランタン屋だけじゃなくて、街なかにちょっと飾られているランタンも素敵です。毎日が縁日のよう。毎年新月の日にランタン祭りが行われるそうですが(コロナウィルスの影響で2月はキャンセルされたらしい)、その日はもっとすごいそうですよ。


4.へ続く

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